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移動式エアコンとは?工事不要のエアコンを利用するメリットや活用法を解説

移動式エアコンとは、工事不要の可動式のエアコンです。室内機と室外機が一体化しており、パワフルな風で素早く冷却できます。熱中症の対策や急な空調設備のトラブルに対応できることから、最近では企業や自治体でも取り入れられていることが多くなってきました。工場やイベント会場など、多くの場所で移動式エアコンが活用されています。 
 
本記事では、移動式エアコンの概要や活用するメリット、移動式エアコンがおすすめの場所について解説します。 

1.業務用で使われる『移動式エアコン』とは?

移動式エアコンは、工事不要の可動式のエアコンです。工場や倉庫、イベント会場のような場所で業務用として使われることが多く、その利便性の高さから多くの方に利用されています。

移動式エアコンは通常のエアコンと同じようにヒートポンプによって動かされています。しかし、室内機と室外機は一体化しており、吹出し口から冷風を送り、排気口からは冷却時に温められた空気が出される設計となっています。そのため特殊な工事は必要なく、電源さえあればその日から利用可能です。直進性のある大風量の風が遠くまで届くので、大きな空間を効率よく涼しくしたり、暖かくしたりできます。

1.1 スポットクーラーとの違い

移動式エアコンと似たものに、スポットクーラーがありますが、これらはまた違ったものになります。

厳密な定義によって違いが分けられているわけではないのですが、製品の傾向や用途によって、以下のようなニュアンスの違いがあることが多いです。

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移動式エアコン
スポットクーラー
主な目的
直進性のある風がスムーズに遠くまで届き、冷やしたい・暖めたい場所の近くで稼働させ、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることを目的としている 
 
大風量の風が吹く専用吹き出し口・ルーバーが取り付けられていることが多い
本体に蛇腹のホースのような風の吹き出し口があり、特定の場所の冷却を目的としている 
 
作業中の人や熱を発する機械の周辺などかなり局所的な冷却をおこなうときに使われる
機能性
冷房、暖房、除湿機能がついた多機能モデルが多い
基本的に冷房専用
使用用途・使用される場所
基本的に業務用 
 
工場や倉庫、大型施設など、広い空間のなかで定めたエリアをメインに稼働させることで、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることが可能
基本的に家庭用 
 
業務用でも使用されることがあるが、特定の少人数のみに対して使ったり、休憩場所のような小空間などで使用されたりする

スポットクーラーは、名前の通り「スポット(点)」を冷やすことに特化しており、特定の場所をピンポイントで冷却することを目的としているエアコンです。 
スポットクーラーの本体には蛇腹のホースのような風の吹き出し口があり、局所的に冷却できます。室内の特定の場所を素早く冷やしたいときにはよいですが、広範囲の冷却は難しいです。そのため、基本的に家庭用として利用されることがほとんどです。 
 
一方で移動式エアコンは、基本的に業務用として利用されることが多いです。業務用で利用することを想定して作られているので、スポットクーラーに比べて高い冷房能力・暖房能力を備えています。 
 
移動式エアコンとスポットクーラーの違いについてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてください。 
▶︎「関連記事を読む」

2.移動式エアコンのメリット

移動式エアコンはその利便性の高さから多くの場所で利用されています。ここからはメリットについて解説します。 
 
・工事不要で設置ができる
・空調が必要な空間に素早く風が届く 
・暖房も可能 
・コストを削減できる
・業務用エアコンの代用品としても利用可能

 
それぞれ詳しく見ていきましょう。 

2.1 工事不要で設置ができる

移動式エアコンの最も大きな特徴は、一般的なエアコンと違い工事がいらないことです。 

業務用の取り付け型のエアコンだと、電源工事や配管工事、冷媒チャージなどさまざまな工事が必要となり、1台につき6〜8時間ほど工事がかかります。複数台設置するとなるとさらに多くの時間がかかるでしょう。 

移動式エアコンは、本体のプラグをコンセントにつなぐだけで利用できます。配管工事も不要なため、電源さえ準備すればその日から使用可能です。

2.2 空調が必要な空間に素早く風が届く

移動式エアコンは、直進性のある大風量の風が素早く遠くまで届きます。可動式なので、特に冷やしたい場所の近くに設置しながらも、風は全体に届くので室内を快適な温度に保つことができます。

空調が必要な場所に素早く風が届くので、効率的に空間の空調がおこなえますよ。

2.3 暖房も可能

エアコンと聞くと「冷やす」方ばかりを考えてしまいがちですが、移動式エアコンはもちろん暖房も可能です。

また、除湿、送風、タイマー機能など、一般のエアコンと同じ機能を搭載しているので、さまざまなケースで活用できます。移動式エアコンが1台あれば、1年を通して快適な温度で過ごせるでしょう。

2.4 コストを削減できる

移動式エアコンは、冷房・暖房を必要とする特定のスペースに風を集中させられるので、無駄なく効率の良い稼働を実現できます。

どのエアコンを導入するにしてもコストはかかりますが、業務用エアコンやセントラルエアコンなどに比べると、無駄なく利用できる点からコストを削減できるでしょう。

2.5 業務用エアコンの代用品としても利用可能

工場のような場所で、広い空間に業務用エアコンを設置しようとすると、多大なコストがかかります。また、耐用年数も定められているため、耐用年数に合わせて入れ替えをおこなわなければなりません。 
 
移動式エアコンであれば、使用する場所の形状や環境によって台数を決められ、工事不要ですぐに利用できます。

工場のような業務や作業をおこなう場所では、おおよその作業する場所は定まっていることが多いと思うので、その近くに移動させて使うことで効果的に活用できますよ。

3.移動式エアコンのデメリット

さまざまな環境下で利用できる移動式エアコンですが、機種によっては稼働音がやや大きくなってしまうこともあります。

移動式エアコンの音の大きさは、最大値で60〜70dB(デシベル)くらいになるものがあります。これは一般的な掃除機の稼働音と同じくらいの音の大きさです。 しかし、60〜70dBという大きさは、さまざまな機械が稼働している工場や騒々しい作業場の音に比べれば低い水準ではあるので、移動式エアコンの音が妨げになることはほとんどないでしょう。 

また、機種によっては、機械の稼働音が抑えられるように仕組みを施しているものもあります。できる限り音を抑えたい場合は、稼働音を制御できるようにしている機種を選ぶとよいでしょう。

移動式エアコンのデメリットについてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてください。 
▶︎「関連記事を読む」

4.移動式エアコンがおすすめの場所

移動式エアコンは使い勝手がよいことから、弊社にもさまざまなお客様からお問い合わせをいただいております。ここからは移動式エアコンがおすすめの場所について解説します。

4.1 工場

製造業の工場は、さまざまな機械が設置されていて熱がこもりやすくなっています。そのため、高温多湿の環境となってしまい、熱中症を引き起こしやすい環境となります。

移動式エアコンを使えば空間が除湿されるため、汗が蒸発しやすい環境を作ることでき、さらに大風量の乾いた冷気を直接浴びることができる環境を作ることができます。

4.2 イベント会場

大型ファンでは、空間を除湿したり冷やしたりすることはできません。移動式エアコンなら空間を除湿し、直進性のある風が遠くまで届くため、イベント会場のような施設での使用は最適です。

また、複雑な工事も不要で、電源さえ準備すればすぐに使用可能です。どのような施設でも幅広く対応できるでしょう。

4.3 学校・体育館

大勢の子どもが集まる学校や、体育の授業をおこなう体育館などは、移動式エアコンとの相性が抜群です。学校や体育館は風通しのよいところが多いですが、季節や天候によって大きく温度が変わります。子どもたちも多いことから、熱中症などには十分配慮しなければいけません。

移動式エアコンを活用すれば、廊下に置くことで階層全体を快適な温度にできたり、体育館に置くことで体育の授業・クラブ活動に集中して取り組める環境にできたりなど、さまざまなメリットがあります。暖房も利用できるので、1台導入することで1年を通して活用できるでしょう。

5.すぐにでも使いたいなら「ヒエスポ」がおすすめ

「すぐにでも使える移動式エアコンが欲しい」 
「1年を通して活用できる空調設備を取り入れたい」 
 
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。ヒエスポは、大空間でも利用できる性能の高さと、電源さえあればすぐ使える手軽さから多くのお客様に愛用されています。 
 
ヒエスポは「シロッコファン」を採用し、直進性のある大風量の風が遠くまで届くようになっています。そのため、工場やイベント会場のような大空間でも、コストを抑えながら使用環境に合わせた空調を実現できます。 
 
また、「移動式エアコンは音がうるさい」と不安を持つ方もいらっしゃると思います。ヒエスポは、『インバーター制御・アルミ筐体・アルミバッフルプレート』を採用していることにより、機器の動作音が大幅に低減しています。静かに利用できるので、稼働音が妨げになることもありません。 
 
お客様に合わせたさまざまな機種を、販売からレンタル・リースまで幅広く対応しています。ぜひ、信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。 

6.移動式エアコンに関するよくある質問

6.1 移動式エアコンの排気ダクトなしはどのような利点がありますか?

排気ダクトがないことで、窓や壁に排気口を設ける必要がありません。そのため、部屋のなかの好きな場所に自由に設置できます。 
 
また、排気ダクトやそれを収納するスペースが不要なため、本体をより小さく、軽く設計できます。

6.2 移動式エアコンの仕組みを教えてください。

移動式エアコンは、通常の壁掛けエアコンと同じようにヒートポンプによって動かされています。しかし、室内機と室外機は一体化している点が大きな違いです。 
 
本体内部の熱交換器が部屋の暖かい空気を吸い込み、冷媒(熱を運ぶガス)に熱を移動させます。これにより冷媒は熱を吸収し、暖かい空気は冷やされて前面の吹き出し口から冷風として部屋に戻ります。 
 
熱を吸収した冷媒はコンプレッサーによって高温・高圧になり、背面の熱交換器(室外機の役割)に送られます。

6.3 移動式エアコンとスポットクーラーはそれぞれどんな人におすすめですか?

移動式エアコンとスポットクーラーはそれぞれ以下の人におすすめです。 
 
◆移動式エアコンがおすすめなケース 
業務用エアコンよりも安いコストで、能力の高い空調機器を導入したい 
とくに冷やしたい・暖めたいエリアを定めて、快適な温度を保つ一定のエリアを作りたい 
冷房だけでなく、一年を通して活用できる空調機器を導入したい 
工場・倉庫の形状にあわせて効果的に使用できる空調機器が欲しい 
 
◆スポットクーラーがおすすめなケース 
冷房だけでもいいので、とりあえず安く買える空調機器が欲しい 
特定の1人のみなど、局所的な冷却ができる空調機器を導入したい 
扇風機代わりの空調機器が欲しい

7.移動式エアコンを活用して快適な環境を!

本記事では、移動式エアコンの概要や活用するメリット、移動式エアコンがおすすめの場所について解説しました。移動式エアコンは、特別な工事が必要ないため手軽に使えるうえに、パワフルな風を遠くまで届けられるため手軽に空調をすることができます。

工場やイベント会場、学校などで、「室内を快適な温度・湿度にしたい!」とお悩みの方は、ぜひ一度ヒエスポを検討なさってみてください。