職場や工場が寒い!従業員が辞めたいと思う原因や寒さが招く企業の損失リスクを解説
工場のような室温が冷えやすい職場では、寒さは不快感だけでなく従業員の集中力低下や体調不良の増加など、深刻な影響をもたらします。
また、そのような劣悪な環境下では従業員のモチベーションを低下させ、最悪の場合は離職率の増加にもつながりかねません。従業員の離職・退職は、企業にとっても大きな損失になります。
「たかが職場の環境くらいで…」と軽く考えているかもしれませんが、職場の環境は従業員のモチベーションに大きな影響を与えます。より自社の経営発展を進めたいのであれば、従業員が働きやすい工場作り・環境作りが必須です。
本記事では、職場の寒さが従業員にもたらす深刻な問題や、企業や工場の損失リスク、企業や工場が今すぐ取り組むべき寒さ改善方法について解説します。
1.職場の寒さが従業員にもたらす深刻な問題
工場のような環境は、一般的なオフィスや建物に比べるとかなり冷え込みが厳しくなります。職場が寒い環境だと、従業員に多くの悪影響を与えてしまうおそれがあります。
ここからは、職場の寒さが従業員にもたらす深刻な問題を4つ解説します。
・自律神経の乱れ
・体調不良の増加
・集中力の低下
・作業効率の悪化
1.1 自律神経の乱れ
寒さが長時間続く環境では、自律神経が乱れやすくなります。
寒さが続くと体温を保つために交感神経が優位に働き、身体が常に緊張状態となります。これにより体がこわばって、上手くリラックスできなくなり、疲労感や慢性的な痛みの原因につながるのです。
一方で、副交感神経は働きが鈍くなり、睡眠の質や消化機能を低下させてしまいます。自律神経が乱れることで、身体は慢性的なストレスに晒され、健康状態にも悪影響を及ぼします。
1.2 体調不良の増加
寒さが続くとさまざまな健康被害を引き起こすおそれもあります。
まず体温が下がることで、免疫細胞の働きが低下し、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。さらに、身体が冷えることで血管が収縮し、血流が悪化するため、肩こりや腰痛などの慢性的な痛みを引き起こしてしまいます。
1.3 集中力の低下
体温が下がることで、集中力が低下するおそれもあります。これは、体温低下によって脳の活動が鈍くなり、思考力や判断力が落ちるためです。
とくに危険な作業を伴う現場では、少しの不注意で重大なミスや事故につながるケースがあります。
また寒さによる不快感は注意を散漫にし、業務への集中力も削いでしまいます。
1.4 作業効率の悪化
厳しい寒さは、従業員の作業効率を大きく低下させる可能性もあります。
細かい作業や手先を使う工程が多い工場などでは、手足がかじかんで動きが鈍くなると作業スピードが著しく落ちます。とくに正確性や精密な工程が求められる現場では、手の震えによるパフォーマンス低下が、製品の品質に直接影響するおそれもあります。
こうした環境では、従業員の業務への意欲やモチベーションにも影響を及ぼします。寒さに耐えながらの作業はストレスになり、生産性を保つことが難しくなるため、寒さ対策はとても重要です。
2.職場の寒さが招く企業や工場の3大損失リスク
職場の寒さは、従業員の健康だけでなく企業側にもさまざまなリスクをもたらします。従業員の健康問題や生産性の低下が続けば、企業の業績や組織の安定性にとって重大なダメージを引き起こしかねません。
ここからは、職場の寒さが招く企業や工場の3大損失リスクを解説します。
・離職率の増加
・生産性の大幅な低下
・安全衛生管理上のリスク
2.1 離職率の増加
厳しい寒さによる不快感やストレスは、従業員の職場への満足度を下げ、離職の原因になります。
激しい寒暖差や体温維持のストレスがかかる環境では、心身への負担が増え、働き続けるモチベーションが下がりやすくなります。また、そのような環境が続けば、従業員は環境改善の見込みがないと判断し、転職を考えるきっかけにもなります。
人手が不足しがちな製造業において、経験豊富な従業員の離職は大きな損失になりかねません。こうしたリスクを回避するため、職場環境の改善を積極的におこない、従業員にその姿勢を示すことが重要です。
2.2 生産性の大幅な低下
寒さが続く職場環境は、単なる不快感だけでなく、企業にさまざまな損害を引き起こします。
体温の低下や血行不良から来る慢性痛、集中力の低下によって、本来防げていたはずの人的ミスや重大事故が起こる可能性が高くなります。さらに、手の震えや身体の動きが鈍ることで作業効率が下がり、業績が悪化してしまうおそれもあるのです。
また、寒さは免疫機能を低下させ、感染症にかかるリスク上昇の原因になります。病欠が増えたり、感染が職場内で広がったりすれば、人手不足や生産活動の停滞につながりかねません。
こうした被害を未然に防ぎ、業績を落とさないためには、職場を適切な室温・環境に保つことが求められます。
2.3 安全衛生管理上のリスク
健康被害や生産性の低下に加えて、企業は安全衛生管理の責任を問われる可能性もあります。
労働安全衛生法に基づく「事務所衛生基準規則」では、室温を18℃〜28℃に保つよう努力義務が定められています。もしこの基準を満たしていないと、温度管理が不適切な事業所として、監督・指導の対象になることがあります。
実際に、室温が10℃以下になる環境に対しては、暖房措置を講じる義務も定められています。さらに、温度管理を怠ったことで従業員に健康被害が発生した場合、多額の賠償責任を負う可能性もあります。
事故や訴訟は企業の社会的信用にも関わってくるため、温度・環境管理には慎重を期すことが重要です。
3.企業や工場が今すぐ取り組むべき寒さ改善方法
寒すぎる劣悪な環境下では、従業員のモチベーションを低下させ、「辞めたい…」と感じるきっかけにもなります。従業員の離職・退職は、企業にとっても大きな損失です。
そこでここからは、企業や工場が今すぐ取り組むべき寒さ改善方法を紹介します。
・効果的な暖房設備の導入
・断熱対策の実施
・防寒マットの設置
3.1 効果的な暖房設備の導入
もし、暖房設備がない場合、効果的な暖房機器を導入することがもっとも迅速な対策です。
空調設備の設置は、安全性と生産性の両面から大きな効果が見込めます。職場や工場内を適切な温度に保つことで、従業員の健康リスクを抑えられるだけでなく、集中力の低下や作業ミスも防止でき、生産効率の向上にも直結します。
もし、部屋全体を暖める必要がない場合や、工場・倉庫のように空間が広い場所で使用する場合は、局所的に暖められる暖房機器の活用がおすすめです。
広大な空間全体を暖めようとすると、従来の暖房器具では暖房効率が下がってしまい、場所によって温度にムラができてしまいます。そこで従業員や作業が集中する場所に、局所的な暖房機器を設置することで、省エネかつ効率的に寒さ対策がおこなえます。
3.2 断熱対策の実施
暖房器具を設置するだけでなく、断熱対策を併用することで 暖房効率を格段に高められます。
たとえば、熱が逃げやすい天井や壁に断熱材を追加し、暖めた空気を外に逃げにくくするという方法があります。また、窓や出入口は外気侵入の最大の経路なので、二重窓を導入したり断熱シートを貼ったりすることで、冷気の侵入を防ぐ方法もあります。
3.3 防寒マットの設置
暖房器具の導入に加えて、防寒マットを活用した断熱対策も有効です。
コンクリートの床に防寒マットや耐熱マットを敷くことで、床から伝わる冷気を遮断し、足元の冷えを軽減できます。とくに立ち仕事をする場所や人が頻繁に通る通路に設置することで、床冷えによるストレスを軽減する効果が期待できます。
防寒マットは比較的安価で導入しやすいため、断熱材と組み合わせて検討するのがおすすめです。
4.大型の業務用エアコン導入が難しい場合は?
大型の業務用エアコンを導入する際、以下のような状況から導入が難しいケースがあります。
・コストが高額で予算的に導入が難しい
・設置工事のために工場の稼働を止められない
・室内機・室外機を設置するスペースが確保できない
このような制約がある場所でも対応できるのが、手軽に導入できる「移動式エアコン」です。
移動式エアコンは、直進性のある風で空気を遠くまで届け、冷暖房の効果を必要な範囲に集中させられる空調機器です。
他の暖房機器と比べて、工事が不要で手軽に導入できるのが最大のメリットとなっています。また、キャスターが付いているため自由に移動させることができ、レイアウト変更や重点的に暖めたい場所へ設置するなど柔軟に活用できます。
そして、大型の業務用エアコンなどと比べ規模が小さいため、初期コストや設置コストを抑えながら十分な暖房効果が期待できます。コストを抑えたい企業や工場にとって非常に実用的な選択肢になります。
5.工場の暖房には信越空調の「ヒエスポ」がおすすめ
「寒い冬を乗り越えるための暖房設備が欲しい」
「1年を通して活用できる空調設備を取り入れたい」
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。ヒエスポは、大空間でも利用できる性能の高さと、電源さえあればすぐ使える手軽さから多くのお客様に愛用されています。
暖かい空気は上に溜まってしまう性質があるため、広い空間で暖房をつけても空気はどんどん上へ向かってしまい、なかなか暖まらないことがあります。しかし、そんなときは「ヒエスポ」の出番です。直進性のある大風量の風を吹くので、足元などの低い場所に風を送ることが可能です。「ヒエスポ」のパワフルな風であれば効率的に暖められるでしょう。
お客様に合わせたさまざまな機種を、販売からレンタル・リースまで幅広く対応しています。ぜひ、信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。
6.まとめ
本記事では、職場の寒さが従業員にもたらす深刻な問題や、企業や工場の損失リスク、企業や工場が今すぐ取り組むべき寒さ改善方法について解説しました。
職場の寒さが従業員にもたらす深刻な問題と、企業や工場の3大損失リスクをおさらいしましょう。
◾️職場の寒さが従業員にもたらす深刻な問題
・自律神経の乱れ
・体調不良の増加
・集中力の低下
・作業効率の悪化
◾️職場の寒さが招く企業や工場の3大損失リスク
・離職率の増加
・生産性の大幅な低下
・安全衛生管理上のリスク
作業環境の改善や設備の投資で寒さ対策を施すことは、安全性と生産性の両面から大きな効果が見込めます。従業員の健康リスクを抑えたり、生産効率の向上につながったりなど、さまざまなメリットがあります。
工場・倉庫のように空間が広い場所で使用する場合は、局所的に暖められる暖房機器を使うのがおすすめです。
局所的な暖房機器の導入に興味のある方は、ぜひ一度信越空調にご相談ください。
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