学校ではなぜストーブが使用される?使用する際のリスクやおすすめ暖房器具を解説
近年の厳しい寒さにより、学校のような教育機関でも寒さ対策の重要性が高まっています。
学校の教室や体育館では、エアコンではなくストーブが使われているケースが多く見られます。なぜエアコンではなくストーブが使用されているかというと、その理由には膨大なコストがかかってしまうことが大きな理由です。
しかし、学校でのストーブの利用は、火災や子どもの火傷といった大きな危険性も潜んでいます。学校で使用する暖房機器は、暖房効率やコストだけでなく、子どもたちへの安全性も配慮して選定することが重要です。
本記事では、学校や体育館で使用されるストーブの種類やストーブが使われる理由、ストーブを使用する際のリスクなどについて解説します。ストーブに代わる最適な機器についても紹介するので、学校の暖房機器の見直しをご検討中の教育関係者、施設管理者の方達は、ぜひ参考にしてください。
1.学校や体育館で使用されるストーブ
現在、多くの学校で使用されている暖房器具は「石油ストーブ」と「電気ストーブ」の2種類に分けられます。
ここからは、この2つの暖房器具の特徴や使用環境による違いについて解説します。
1.1 石油ストーブ
石油ストーブは、灯油を燃焼させて暖める暖房器具です。電源を必要としないため、停電時や電源の確保が難しい現場でも活躍します。
石油ストーブは「反射式」と「対流式」の2つのタイプがあります。反射式は前方を素早く暖め、対流式は360度全体をムラなく暖められるのが特徴です。
ただし、石油ストーブには灯油が必要なので灯油を購入し、都度補充する必要があります。また、使用時は一酸化炭素中毒防止のため十分な換気が必要です。
1.2 電気ストーブ
電気ストーブは、電熱線を利用して空気や物体を直接暖める暖房器具です。スイッチを入れるとすぐに暖まる即暖性があり、燃料補充や換気の必要がないため手軽に使用できます。
火を使わないため安全性が高く、静音性にも優れています。一方で、暖房範囲が狭く広い空間を暖めるのには不向きで、主に足元などの局所的な暖房に適しています。
2.学校ではなぜエアコンではなくストーブが使われるのか?
多くの学校で寒さ対策にエアコンではなくストーブが使用されているのは、いくつかの原因があります。
もっとも大きな理由として挙げられるのが、導入コストです。大型エアコンを各教室や体育館へ設置するとなると膨大な費用が必要で、これを市町村内すべての学校でおこなうとなると、自治体によっては予算内で対応しきれない場合があります。
さらに、設置には配管工事や電源工事が必要となり、かなりの時間を要します。すべての教室や体育館、特別教室にエアコンを設置するとなると、膨大な時間がかかってしまうので、かんたんに工事を進めることが難しいのです。
一方、ストーブは工事を必要とせず手軽に導入でき、エアコンよりも導入費用が格段に安価です。また、エアコンに比べるとランニングコストも大きく抑えられるため、多くの学校で採用され続けています。
3.学校や体育館でストーブを使うのは危険なケースもある
多くの学校や体育館では導入コストの低さからストーブが採用されていますが、実は使用にあたって注意すべきリスクも存在します。ここからは、ストーブを利用する際に起こり得る危険性について解説します。
・ストーブが原因による火災の発生リスク
・子どもの火傷リスク
・一酸化炭素中毒のリスク
3.1 ストーブが原因による火災の発生リスク
ストーブを使用する際にもっとも気を付けるべきなのが、火災の発生リスクです。
ストーブの近くにカーテンや衣類、紙類などの可燃物がある場合、引火する可能性があります。とくにストーブを使用する冬場は空気が乾燥しており、火が燃え広がりやすい環境が整っているため注意が必要です。
さらに、石油ストーブの場合は燃料の灯油を使用すること自体がリスクにもなります。給油時にこぼれてしまったり、タンクの経年劣化で灯油漏れなどが生じると、より火災に発展するリスクが高まります。
このように、ストーブは運用環境や管理の仕方によって安全性が大きく左右される暖房器具です。
3.2 子どもの火傷リスク
ストーブを使用する際、子どもの火傷リスクも想定されます。
ストーブは本体そのものが高温になるため、誤って触れてしまうと大きな火傷につながる可能性が高いです。とくに低学年の子どもは好奇心が強く、危険性を十分に理解していないため、近づきすぎたり触れてしまったりして事故が起こりやすい傾向にあります。
子どもが日常的に過ごす学校環境では、ストーブ周辺で起こりうる火傷リスクに十分な配慮が必要です。
3.3 一酸化炭素中毒のリスク
ストーブ使用時にとくに警戒すべきリスクが、一酸化炭素中毒です。部屋の換気が不十分だと、ストーブの燃焼に必要な酸素が不足し、不完全燃焼を起こして一酸化炭素が発生する場合があります。
一酸化炭素は無色・無臭のため気づきにくく、吸い込むと頭痛や吐き気、めまいなどの症状を引き起こし、重度の場合は命に関わる大きな危険があります。教室や体育館のように人が多く集まる場所では、ガスの発生に気づくのが遅れやすいため注意が必要です。
ストーブを使用する際は定期的な換気をおこない、安全に燃焼できる環境を保つことがとても重要です。
4.学校や体育館では安全に使用できる暖房器具を使うべき
先ほど解説したように、ストーブの使用には多くの危険が伴います。子どもが集まる学校の環境では、好奇心や不注意による火傷事故、換気不足による一酸化炭素中毒など、重大なトラブルに発展する可能性も多いにあります。
また、ストーブには給油・換気といった特有の管理作業が必要であり、教師側の負担が増える点も問題です。こうした安全面のリスクや管理負担を考えると、学校や体育館ではより安全に使用できる暖房器具を導入することが重要だと言えます。
このような課題を解決する手段として、近年学校現場でも注目されているのが「移動式のエアコン」です。
移動式エアコンは、業務用エアコンのような固定設置のタイプとは異なり、必要な場所へ手軽に移動させられます。そのため、特に温めたい場所の近くに移動させて使うことで、快適な温度を保つ一定のエリアを作り出すことができます。
また、ストーブと比較すると、以下のようなメリットが挙げられます。
移動式エアコンのメリット |
理由 |
|---|---|
火を使わないため、安全性が高い |
火災や火傷のリスクが少なく、子どもが多い環境でも安心して使用できる |
一酸化炭素中毒の心配がない |
燃焼を伴わないため、換気不足による事故が起きない |
燃料補充などの管理に手間がかからない |
灯油の購入・給油・保管が不要で、教員の管理負担が大幅に減る |
用途に合わせて簡単に移動ができる |
キャスター付きのモデルが多いため、教室や体育館などイベントごとに設置できる |
1年を通して活用できる |
冷房・暖房・除湿の機能を搭載しているため、導入することで1年中使用できる |
このように移動式のエアコンは、ストーブ利用時に問題となっている「安全性のリスク」や「管理面の負担」を改善できる暖房器具です。
学校の特徴や使用環境に合わせて導入を検討することで、より安全で効率的な冬場の環境づくりができます。
5.学校の快適な環境づくりは「ヒエスポ」におまかせ
「寒い冬を乗り越えるための暖房設備が欲しい」
「1年を通して活用できる空調設備を取り入れたい」
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。ヒエスポは、大空間でも利用できる性能の高さと、電源さえあればすぐ使える手軽さから多くの教育機関で使用されています。
暖かい空気は上に溜まってしまう性質があるため、広い空間で暖房をつけても空気はどんどん上へ向かってしまい、なかなか暖まらないことがあります。しかし、そんなときは「ヒエスポ」の出番です。直進性のある大風量の風を吹くので、足元などの低い場所に風を送ることが可能です。「ヒエスポ」のパワフルな風であれば効率的に暖められるでしょう。
◆ヒエスポの強み
工事不要:100Vコンセントに差すだけで稼働。老朽電源にも対応。
大風量直進送風:最大20m先まで届くため体育館ステージでも強力冷却。
除湿モード:湿度を効率的に下げ、体感温度を3〜4℃低減。
レンタル・リース対応:夏季や行事のみの短期導入が可能。
移動性の高さ:キャスター付きで女性教職員でも簡単に移動可能。
お客様に合わせたさまざまな機種を、販売からレンタル・リースまで幅広く対応しています。ぜひ、信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。
6.移動式エアコンを活用して快適な環境を!
多くの学校や教育機関では導入コストの低さからストーブが採用されていますが、使用には多くの危険が伴います。安全面のリスクや管理負担を考えると、学校や教育機関ではより安全に使用できる暖房器具を導入することが重要です。
もし「より効果的な暖房機器を導入したい」「学校や体育館の寒さ対策に悩んでいる」といった課題をお持ちであれば、ぜひ一度、学校施設への導入実績も豊富な信越空調にご相談ください。専門スタッフが各学校の状況に合わせた最適なソリューションをご提案いたします。


