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移動式エアコンのデメリットとは?効果的に活用するためには機種の選び方が重要!

工場や倉庫、大型施設などの空調にはいくつかの方法がありますが、移動式エアコンもその1つです。移動式エアコンはコンパクトで移動させやすく、かつ局所的な暑さ・寒さ対策ができる特徴を持っています。 
 
しかし、移動式エアコンについて調べていると良い点やおすすめの点などばかりでてくるため、「ぶっちゃけデメリットはないの?」と思っている方もいるのではないでしょうか? 
 
そこで本記事では、移動式エアコンの6つのデメリットを詳しく解説します。ただ、デメリットとはいっても、自分にあった機種を選ぶことでそのデメリットは解消できる可能性もあります。移動式エアコンを選ぶ時のポイントについても紹介するので、ぜひ最後までお読みください。

1.移動式エアコンのデメリット

移動式エアコンはその利便性の高さからさまざまなケースで使われています。しかし、「デメリットはないの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

主なデメリットは以下の6つです。 
 
・広い範囲の冷却は難しい 
・使い方によっては電気代が高くなってしまう 
・排気熱で室内温度が上昇する可能性がある 
・運転音が大きめ 
・さまざまな機種から選定しなければいけない 
・空気が乾燥しやすい 

 
それぞれ詳しく解説します。

1.1 広い範囲の冷却は難しい

移動式エアコンは、特定のエリアを効率的に涼しくすることに長けており、広範囲を均等に涼しくするには不向きです。広い範囲をまんべんなく冷やそうとしても、風が散らばってしまってなかなか涼しくなりません。
 
そのため利用する場合は、人が多く集まるエリアやとくに涼しくしたいエリアを限定して活用することで、効率的に涼しさを得ることができるでしょう。

1.2 使い方によっては電気代が高くなってしまう

移動式エアコンを長時間使うと、電気代が高額になる可能性が高いこともデメリットです。 
 
消費電力は機種によって異なりますが、長時間稼働させると一般的な壁掛けエアコンより多くの電力を消費します。そのため「なかなか室内全体が冷えない(暖かくならない)」と感じてフル稼働させていると、電気代が高くなってしまうおそれがあります。 
 
作業する時だけ使ったり、昼の特に暑い時間帯だけ使ったりなど、限られた時間だけで利用するのがよいでしょう。

1.3 排気熱で室内温度が上昇する可能性がある

移動式エアコンは、本体前方に風の吹き出し口がついており、本体後方に排気口がついています。冷房を使用した際は、吹き出し口から冷たい風が出て、排気口から熱い風が出る仕組みです。そのためこの排気熱で、室内温度が上昇する可能性があります。 
 
この排気熱をそのまま室内に放置すると、室温が上がってしまい、快適さが損なわれるおそれがあります。冷風で涼しさを得ても、排熱が原因で効果が半減するので、適切な排熱処理が欠かせません。 
 
排気熱の処理は、室外へのダクトを取り付けることで対処可能です。手間がかかってはしまいますが、効率的に涼しくするためにも取り付けるのがおすすめです。

1.4 運転音が大きめ

機種によっては稼働音が大きめなこともあります。移動式エアコンの音の動作音は、最大で60〜70dB(デシベル)程度になるものもあり、これは一般的な掃除機の運転音と同程度の大きさです。

ただし、60〜70dBの音量は、さまざまな機械が稼働している工場や工具を使っている音が鳴り響いている作業場の音に比べればそれほど大きな数値ではありません。そのため、稼働音が問題になることは少ないと考えられます。

1.5 さまざまな機種から選定しなければいけない

移動式エアコンはさまざまなメーカーがさまざまな機種を展開しています。そのため数多くの機種から自分にあったものを選定しなければいけませんが、「数が多すぎてどれが良いのか分からない」という人が少なくありません。購入してから後悔しないようにしっかりと選定する必要があるでしょう。

1.6 空気が乾燥しやすい

移動式エアコンは、取り込んだ空気を冷却する際に空気中に含まれている水分を除去します。その結果、湿度が下がり空気が乾燥します。空気が乾燥すると、喉や鼻の粘膜が乾燥し、雑菌やウイルスが体内に侵入しやすくなるといわれています。これは、健康面に影響を与えるという点において、デメリットと言えるでしょう。

2.移動式エアコンを選ぶ時のポイント

デメリットとはいっても、自分にあった機種を選ぶことでそのデメリットは解消できる可能性もあります。ここからは移動式エアコンを選ぶ時のポイントについて紹介します。 
 
・能力の高さで選ぶ 
・静音の性能で選ぶ 
・導入にあたって相談できるところを選ぶ 

 
それぞれ詳しく解説します。

2.1 能力の高さで選ぶ

まず第一にエアコンとしての性能の高さをチェックしましょう。 
 
冷房能力は「kW」(キロワット)で示されます。例として、家庭で使う通常のエアコンであれば、6畳で2.2kW、8畳で2.5kWといったところが目安となっています。空間の広さによって異なるので一概には言えませんが、工場や学校などで使うような業務用のエアコンだとエアコンを使用する空間の広さや用途に合わせて適切な冷房能力のものを選ぶ必要があります。

2.2 静音の性能で選ぶ

移動式エアコンは室内機と室外機が一体型になっているため、機種によっては稼働音がやや大きくなってしまうこともあります。多少音がしても気にならない場所で使うのであれば意識する必要はありませんが、どうしても音を小さくしたいという場合は、できるだけ静音性能の高い機種をつかうのがおすすめです。

2.3 導入にあたって相談できるところを選ぶ

移動式エアコンはさまざまなメーカーが数多くの機種を展開しているため、そのなかから選定していくのは正直難しいです。また、利用する場所の環境・構造や用途も考慮したうえで選ばなければなりません。そのため、専門的な知識がない状態では難しいでしょう。 
 
そんな場合は、導入にあたって相談できるところを選ぶのがおすすめです。メーカーや業者によっては、導入にあたっての相談やおすすめ機種の紹介をしてくれるところもあります。利用する場所の環境・構造や用途をヒアリングしたうえで最適な提案をしてくれるので、安心して導入を進められるでしょう。

3.こんな時におすすめ!移動式エアコンの利用シーン

移動式エアコンを効率的に活用するには、利用シーンを考えることも重要です。先ほど解説したデメリットを感じるタイミングを踏まえて、効果的に移動式エアコンを活用しましょう。 
 
移動式エアコンのおすすめの利用シーンは以下の通りです。 
 
・業務用エアコンの設置が難しい 
・局所的に涼しくしたい 
・1年を通して使える空調機器が欲しい

 
それぞれ詳しく解説します。

3.1 業務用エアコンの設置が難しい

製造業の工場や倉庫など、さまざまなところに設置されている業務用エアコンですが、導入費用は家庭用のエアコンより高額になるケースがほとんどです。そのため、「設置しなければいけないのはわかるけど、コスト的に難しい…」というケースもあると思います。 
 
また、業務用エアコンの設置には大掛かりな工事が必要です。工事のために長期間業務を停止できないケースもあります。 
 
もし、「業務用エアコンの設置が難しい」という場合は、移動式エアコンで代用するのがおすすめです。 
 
移動式エアコンは直進性のある大風量の風が吹くので、空間を効率よく涼しくしたり、暖かくしたりできます。また、可動式のため、特に冷やしたい・暖めたい場所の近くに設置でき、特定のスペースに風を集中させることで無駄なく効率の良い稼働を実現できます。

3.2 局所的に涼しくしたい

空間全体を冷やす必要がない場合や、特定の場所だけを快適にしたい場合にも、移動式エアコンは力を発揮します。 
 
たとえば、工場や倉庫のような場所であれば、従業員が作業をおこなう場所は定まっていることが多いです。作業員がいる場所や暑くなりやすい場所に移動式エアコンを移動させれば、局所的に空調ができます。 
 
また、使用していないスペースや、冷房・暖房が不要なエリアまで空調することがないため、無駄なコストを削減することにもつながりますよ。

3.3 1年を通して使える空調機器が欲しい

一部の移動式エアコンは、冷房機能だけでなく、除湿機能や送風、さらには暖房機能も搭載しています。 
 
これにより、ジメジメした梅雨時期には除湿機として使ったり、寒い冬の時期には暖房機器として使ったりして、1年を通して活用できます。 
 
また、季節の変わり目や、少し肌寒い時にだけ使いたい場所など、必要な時だけ稼働させたい場合に非常に便利です。一台で複数の役割をこなすため、コストパフォーマンスにも優れています。 
 
移動式エアコンの暖房についてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてください。 
▶︎関連記事を読む

4.導入なら信越空調のヒエスポがおすすめ

「効率よく涼しくできる移動式エアコンが欲しい」 
「1年を通して活用できる空調設備を取り入れたい」 
 
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。
 
ヒエスポは「シロッコファン」を採用し、直進性のある大風量の風が遠くまで届くようになっています。一番小さいサイズで2.8kW、一番大きいサイズで14.0kwの冷房能力を備えており、工場やイベント会場、学校などさまざまな環境・利用ケースにあわせて選べます。 
 
また、「移動式エアコンは音がうるさい」と不安を持つ方もいらっしゃると思います。ヒエスポは、『インバーター制御・アルミ筐体・アルミバッフルプレート』を採用していることにより、機器の動作音が大幅に低減しています。稼働音が妨げになることもありません。 
 
お客様に合わせたさまざまな機種を、販売からレンタル・リースまで幅広く対応しています。ぜひ、信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。

5.よくある質問

5.1 移動式エアコンの排気ダクトなしはどのような利点がありますか?

排気ダクトがないことで、窓や壁に排気口を設ける必要がありません。そのため、部屋のなかの好きな場所に自由に設置できます。 
 
また、排気ダクトやそれを収納するスペースが不要なため、本体をより小さく、軽く設計できます。

5.2 移動式エアコンとスポットクーラーの違いはなんですか?

「移動式エアコン」と「スポットクーラー」は、どちらも工事不要で移動可能な空調機器です。違いについてインターネットなどで検索すると、多くの場合ほぼ同じ意味で使われています。  
 
厳密な定義によって違いが分けられているわけではないのですが、製品の傾向や用途によって、以下のようなニュアンスの違いがあることが多いです。

違い
移動式エアコン
スポットクーラー
主な目的
直進性のある風がスムーズに遠くまで届き、冷やしたい・暖めたい場所の近くで稼働させ、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることを目的としている 
 
大風量の風が吹く専用吹き出し口・ルーバーが取り付けられていることが多い
本体に蛇腹のホースのような風の吹き出し口があり、特定の場所の冷却を目的としている 
 
作業中の人や熱を発する機械の周辺などかなり局所的な冷却をおこなうときに使われる
機能性
冷房、暖房、除湿機能がついた多機能モデルが多い
基本的に冷房専用
使用用途・使用される場所
基本的に業務用 
 
工場や倉庫、大型施設など、広い空間のなかで定めたエリアをメインに稼働させることで、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることが可能
基本的に家庭用 
 
業務用でも使用されることがあるが、特定の少人数のみに対して使ったり、休憩場所のような小空間などで使用されたりする

このように、明確な線引きがあるわけではありませんが、機能性や使用用途によって呼び方が変わる傾向にあります。 
 
移動式エアコンとスポットクーラーの違いについてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてください。 
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5.3 移動式エアコンの評判や口コミを教えてください。

移動式エアコンの評判や口コミは以下の通りです。

良い評判
悪い評判
・工事不要で手軽に導入できる 
・エアコン性能が高い 
・必要なところだけを効率的に冷房・暖房できる 
・業務用エアコンの代用品としても使えて便利 
・コスト削減ができる 
・導入に補助金が使用できる可能性がある 
・かなり広い空間は涼しくできない 
・稼働音がやや大きい 
・さまざまな機種がありすぎる

移動式エアコンは多くのメーカーがさまざまな機種を展開していますが、それぞれ特徴は異なります。導入のしやすさや使い勝手の良さなどをチェックして、自社にあったものを導入するのが良いでしょう。

6.まとめ

本記事では、移動式エアコンの6つのデメリットを詳しく解説しました。移動式エアコンのデメリットをまとめると以下の6つです。 
 
・広い範囲の冷却は難しい 
・使い方によっては電気代が高くなってしまう 
・排気熱で室内温度が上昇する可能性がある 
・運転音が大きめ 
・さまざまな機種から選定しなければいけない 
・空気が乾燥しやすい 

 
これらのデメリットは、移動式エアコンの使い方や用途に合わせて機種を選定することで解消できる可能性もあります。導入の際は、導入にあたっての相談や機種の選定をしてくれるようなメーカー・業者を選ぶと、安心して導入を進められます。 
 
導入を検討している方は、ぜひ一度信越空調にご相談ください。