工場の防寒対策を徹底解説!管理者(企業)側と作業者側に分けて対策を紹介
冬の工場や倉庫は構造上とても冷えやすく、過酷な環境での作業は集中力の低下や作業効率の悪化、さらには事故のリスクにもつながります。暖房やヒーターを使用していても電気代の負担が大きいため、効率的に室内を暖める工夫が欠かせません。
本記事では、工場・倉庫における防寒対策のポイントを、管理者(企業)側と作業者側それぞれ解説します。
1.工場の寒さ対策が重要な理由
工場のような環境は、一般的なオフィスや建物に比べるとかなり冷え込みが厳しくなります。そのため十分な寒さ対策が重要です。
ここからは工場の寒さ対策が重要な理由を3つ解説します。
・健康被害の影響が出る
・作業効率が低下する
・電力使用量が増加する
1.1 健康被害の影響が出る
寒い環境で長時間作業を続けると、低体温症や凍傷を引き起こすおそれがあり、重症化すれば皮膚の炎症や組織の壊死につながる可能性もあります。さらに、低体温で免疫力が低下し、風邪やインフルエンザにかかりやすくなるだけでなく、腰痛や関節痛といった慢性的な不調が悪化することもあります。
従業員の健康を守るためにも、寒さ対策は必要不可欠です。
1.2 作業効率が低下する
寒い環境で身体が冷えると、作業効率が低下します。
たとえば、冷えによる血行不良で指先がかじかむことで、細かな作業の精度が落ちたり、作業スピードが落ちたりします。また、寒さによって集中力が著しく低下すると、疲労感やストレスにより判断力も鈍ってしまうでしょう。
そんな状況が続けば、重大な事故やヒューマンエラーを招く危険性もあるため、作業環境の改善は早急に取り組むべき課題といえます。
1.3 電力使用量が増加する
工場や倉庫はその構造上、天井が高く空間が広いため室内がとても冷えやすく、暖房やヒーターを必要以上に稼働させる必要があります。
またトタン屋根やコンクリート床は断熱性が低いため熱が逃げやすく、せっかく室内を温めても暖房効率が下がり、結果として電気代が高騰しやすくなります。
暖房設備を導入する際には、建物特有の弱点を補う工夫が欠かせません。
2.【管理者(企業)側】工場で有効な防寒対策
工場を管理する側としては、作業者が快適に業務に取り組めるよう、環境を整えることが求められます。
ここからは管理者(企業)側がおこなうべき防寒対策についてお伝えします。費用面や環境と照らし合わせて、導入の参考にしてください。
2.1 局所的に暖められる暖房機器を設置
前述しましたが、工場の建物はその構造上室内が冷えやすく、広い空間を暖めるのは非効率です。
そこで従業員や作業が集中する場所に、局所的に暖められる暖房器具を設置することで、省エネかつ効率的に寒さ対策ができます。とくに身体の中でも冷えやすい手元や足元を暖めるタイプのものは冷えを防ぎ、作業効率の向上にもつながるため導入をおすすめします。
2.2 断熱対策で暖房効率を高める
暖房器具の設置に加え、断熱材などの断熱対策をおこなうことで、暖房効率を上げられます。
たとえば、熱が逃げやすい天井や壁に断熱材を追加したり、コンクリートの床にマットを敷いたりすることで、暖めた空気の逃げを防ぎます。さらに、外気が入りやすい窓や出入口に、二重窓や断熱シートを導入することで、外気の影響を減らせます。
断熱対策で暖房効率を上げることは、暖房器具を新規導入するよりもコストを抑えられるおすすめの方法になります。
2.3 ビニールカーテンで外気の侵入を抑制する
断熱対策として、ビニールカーテンの設置も効果的です。
出入口や搬入口は冷気が入り込みやすい場所になりますので、ビニールカーテンで仕切ることで室内への冷気侵入を防げます。また作業場をビニールカーテンで区切ることで暖房を効かせる範囲を限定でき、効率的に室温を保つことも可能になります。
広い空間を仕切ることで暖房の稼働を最小限に抑え、エネルギーコスト削減にもつながりますよ。
2.4 防寒性の高い作業着を用意する
環境対策と合わせて従業員への防寒性の高い支給品も重要です。
断熱材を使用した作業着や防寒手袋、防寒靴などを支給することで、従業員の体温低下を防ぎ、従業員の安全性と健康を守ることができます。さらに、こうした装備を提供することで従業員に安心感を与え、作業効率やモチベーションの向上にもつながります。
初期コストはかかりますが、快適な労働環境を整えることは長期的に生産性向上や離職防止にも役立つため、十分に検討すべき対策といえます。
3.【作業者側】工場で有効な防寒対策
工場で働く従業員自身がおこなう防寒対策も、健康維持や安全性の観点からも重要になってきます。ここからは作業者側がおこなうべき防寒対策についてお伝えします。
3.1 首・手首・足首を温める
人間の身体は「三首」と呼ばれる首・手首・足首から熱が逃げやすいため、これらを重点的に温めることが効果的です。
ネックウォーマーやマフラーを着用することで首元からの冷気を防ぎ、リストバンドや手首を覆うインナーを使えば身体の冷えを抑えられます。足元には厚手の靴下やインソールを使用することで、冷たい床からの冷えを防げます。
これらのアイテムは手軽に取り入れられるうえに、全身の体感温度を底上げできるため、防寒対策としておすすめです。
3.2 カイロを使用する
カイロは即効性があり、手軽に温められる防寒アイテムの一つです。貼るタイプを腰や背中に装着すると、大きな血管を温めることができ、身体全体を温めることができます。お腹や腰回りは冷えによる不調が出やすい部位のため、積極的に活用すると良いでしょう。
さらに、ポケットに入れるタイプのカイロを常備しておけば、手先の冷えを感じたときにすぐに温められ、快適さを維持できます。とくに長時間の立ち作業や外気に触れる作業環境では大きな効果が期待できます。
4.工場の暖房には「ヒエスポ」がおすすめ
「寒い冬を乗り越えるための暖房設備が欲しい」
「1年を通して活用できる空調設備を取り入れたい」
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。ヒエスポは、大空間でも利用できる性能の高さと、電源さえあればすぐ使える手軽さから多くのお客様に愛用されています。
暖かい空気は上に溜まってしまう性質があるため、広い空間で暖房をつけても空気はどんどん上へ向かってしまい、なかなか暖まらないことがあります。しかし、そんなときは「ヒエスポ」の出番です。直進性のある大風量の風を吹くので、足元などの低い場所に風を送ることが可能です。「ヒエスポ」のパワフルな風であれば効率的に暖められるでしょう。
お客様に合わせたさまざまな機種を、販売からレンタル・リースまで幅広く対応しています。ぜひ、信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。
5.まとめ
工場・倉庫における防寒対策のポイントを、管理者(企業)側と作業者側それぞれおさらいしましょう。
【管理者(企業)側】工場で有効な防寒対策
・局所的に暖められる暖房機器を設置
・断熱対策で暖房効率を高める
・ビニールカーテンで外気の侵入を抑制する
・防寒性の高い作業着を用意する
【作業者側】工場で有効な防寒対策
・首・手首・足首を温める
・カイロを使用する
作業環境の改善や設備の投資で防寒対策を施すことは、安全性と生産性の両面から大きな効果が見込めます。従業員の健康リスクを抑えたり、生産効率の向上につながったりなど、さまざまなメリットがあります。
より自社の経営発展を進めるためにも、従業員のことを考えて取り組みましょう。
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