熱中症が発生した時は企業に責任が問われる!安全配慮義務や具体的な対策方法を解説
近年、労働環境の向上が重視され、企業には安全配慮義務が求められています。その背景には、労働契約法や労働安全衛生法の改正、過労死問題などがあります。
とくに、熱中症や過労などによる健康被害は社会問題化し、従業員の安全への配慮はより注目されています。違反した企業は、損害賠償責任や行政指導を受ける可能性があるため、適切な対応が必須です。
本記事では、企業の熱中症対策の重要性や実施するべき対策について解説します。
1.企業は熱中症対策が必須!
近年気温が上昇傾向にある日本において、熱中症への対策は必要不可欠です。
厚生労働省によると、業務中の熱中症による死傷者は年々増加していると報告されています。とくに建設業と製造業で多発しており、早急な改善が必要です。
企業においては「安全配慮義務」として、従業員のための熱中症対策をおこなうことが義務付けられています。ここからは安全配慮義務とはどういったものなのかご紹介していきます。
1.1 安全配慮義務の一環
安全配慮に関しては、労働契約法第5条と労働安全衛生法のなかで、労働者が安全かつ健康に働けるように必要な措置が義務付けられています。これに違反した場合、損害賠償責任や企業イメージの低下といったリスクを招く可能性があります。
一方で、安全な労働環境の整備は、生産性向上や優秀な人材の確保・定着にも寄与します。従業員の健康を守ることは企業の持続的な成長にもつながるため、具体的な対策が必須となってきます。
実際に違反となるケースとしては、事前にリスクを認識していて対策をおこなわなかったり、適切な労働時間の調整や安全教育を怠った場合などがあげられます。
1.2 熱中症による死傷災害の発生状況
厚生労働省の発表によりますと、ここ10年で職場での熱中症の死傷者数は2018年の1,178人をピークに2021年の561人へ低下しました。しかし、コロナウィルスが落ち着くにつれて2022年827人、2023年1,106人と増加しています。
2019年〜2023年の月別で見ると、やはり夏場である6月〜9月にかけてが死傷者数が多く、業種別で見ると建設業と製造業で全体の40%を超えていることがわかります。
2.熱中症対策をおこなわない企業に対する罰則とは?
では、実際に熱中症対策を怠った場合、企業はどのような罰則を受けるのかご紹介します。
労働契約法と労働安全衛生法に基づいて、違反した場合は以下のような罰則や責任が問われる可能性があります。
①労働安全衛生法に基づく罰則
労働安全衛生法では、企業は労働者の安全を確保する義務があります。もし適切な対策が取られておらず違反した場合は、以下の罰則が適用される可能性があります。
⑴第22条(事業者の講ずべき措置)違反
・6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金(労働安全衛生法 第119条)
⑵第88条(作業環境の管理)違反
・50万円以下の罰金(労働安全衛生法 第120条)
②行政指導、勧告、業務停止命令の可能性
安全義務を怠った場合、労働基準監督署から行政指導や勧告を受ける可能性があります。状況によっては、業務改善命令や業務停止命令が出され、今後の会社の運営や企業イメージへの影響が考えられます。
3.熱中症が労災認定される要件
労働中に熱中症を発症し、適切な条件を満たした場合、労働災害(労災)として認められることがあります。労災と認められれば休業補償や療養補償などの給付を受けることができます。厚生労働省によりますと、以下の3つの要件が満たされていれば、熱中症が労災として認められます。
①業務遂行性
業務中に発症したことが明確であること。たとえば、工場で作業中に倒れ、熱中症と診断された場合がこれに当たります。
②業務起因性
業務が原因で熱中症になったと証明できること。こちらは、高温多湿な環境下での作業であったり、適切な休憩や水分補給ができない労働環境であったなど、職場が熱中症を引き起こすと考えられる環境であったかどうかが重要となってきます。
③他の疾患との関係性
熱中症以外の病気が原因でないこと。持病などで熱中症以外に疾病を抱えていて、それが原因ではない必要があります。それ以外にも、脳梗塞や心筋梗塞などの急性疾患や前日の飲酒などの健康管理不足が原因でないということも確認が必要になります。
4.企業がおこなうべき熱中症対策
企業側には安全配慮が義務付けられているので、事故・労災を起こさないためにも十分な対策が求められます。
ここからは企業がおこなうべき熱中症対策について4つご紹介していきます。
4.1 適切な冷房機器を使う
冷房機器を導入しているにも関わらず思ったように効果が出ていない場合、適切な冷房機器を使えていない可能性があります。冷房機器を使用する場合、環境や建物の構造にあった冷房機器を使用しないと、効果を最大限得ることができません。
たとえば、工場などでは天井が高く、空間面積が広い構造が一般的です。このような構造は、とても熱がこもりやすい構造になっているため、工場全体を冷やそうと思うと冷房効率が著しく低下してしまいます。
冷房効率を上げるために、特定の場所に冷気を送ることができるスポット型の機器を用いるなどの工夫が必要です。
4.2 休憩場所を設ける
高温な環境での作業が多い場合は、新たに休憩場所を設けることも有効な対策になります。
熱中症は高温下で長時間の作業をすることで、熱が体内にこもることで引き起こされます。そのため、休憩所を使用し上昇した体温を下げるクールダウンの時間を取り入れることで、熱中症のリスクを下げることが可能です。
4.3 作業環境の整備
熱中症リスクを減らすためにも、作業環境の整備をおこなっていきましょう。
たとえば、適切な冷房機器の導入や休憩所の設置に加えて、給排気フードを設置することで熱気を外に排出する方法も効果が期待できます。また、冷房効率を上げる手段としては、ビニールカーテンで空間を遮断する方法もあります。
作業環境の整備には、大なり小なり様々な対策があります。しかし、対策を講じるにも時間とコストがかかってしまいますので、ご自身の環境や資金と相談しながら選択していきましょう。
4.4 熱中症に関する教育を実施する
熱中症の理解を深めるために、従業員へ熱中症に関する教育を実施することも有効です。
中央労働災害防止協会の熱中症による死亡災害の調査の結果、2023年において、31件中18件で熱中症予防を目的とした教育が実施されていなかったケースが報告されています。熱中症は、適切な休憩や十分な水分補給ができていれば、事前に防ぐことができます。
企業側が教育をおこない、従業員が一人一人熱中症への理解を深めることで、熱中症の予防と早期の対応が可能になります。
5.工場の冷房には信越空調の「ヒエスポ」がおすすめ
「効率よく涼しくできる移動式エアコンが欲しい」
「1年を通して活用できる空調設備を取り入れたい」
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。ヒエスポは、工場のような空間でも利用できる性能の高さと、電源さえあればすぐ使える手軽さから多くのお客様に愛用されています。
ヒエスポは直進性のある大風量の風を吹くので、とくに冷やしたい場所の近くで稼働させることで、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることができます。
また、冷房を使いながら空間を除湿可能なため、乾いた冷気を浴びながら汗を乾燥させることで体感温度をグッと下げることができます。湿度を下げることは熱中症の予防にも最適です。
一番小さいサイズで2.8kW、一番大きいサイズで14.0kwの能力を備えており、環境にあわせて幅広い能力から選ぶことが可能です。ぜひ、信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。
5.まとめ
本記事では、企業の熱中症対策の重要性や実施するべき対策について解説しました。
安全義務を怠った場合、従業員たちの命に関わる事故が発生するおそれがあります。損害賠償責任や行政指導、企業イメージの低下も大きな損害ではありますが、やはり一番は従業員たちのために、快適に働ける環境を作り出すことが重要です。従業員の健康を守ることは企業の持続的な成長にもつながるため、具体的な対策をおこなっていきましょう。
もし「冷房機器も効果的なものを導入したい」とお考えの方は、ぜひ一度信越空調にご相談ください。
カレンダー
最新の記事
-
25/04/04
-
25/04/04
-
25/04/04
-
25/03/12