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工場の業務用エアコンを効果的に使うには?運転効率向上&節電のコツを解説

製造業の工場や倉庫など、さまざまなところに設置されている業務用エアコンですが、「効果的な使い方を知りたい!」という方も多いのではないでしょうか? 
 
工場のような空間は、熱がこもりやすいため夏は非常に暑くなり、空間が広くて天井が高いため冬は非常に寒くなります。どうにかして快適な環境にしたいと思ってエアコンをフル稼働させても、「思ったより快適にならない…」というケースも少なくありません。また、強いパワーで稼働させればさせるほど電気代はかかる一方なので、コストが気になるのも正直なところです。 
 
そこで本記事では、工場の業務用エアコンを効果的に使う8つのコツについて解説します。製造業の工場や倉庫などで業務用エアコンを効果的に使い、快適な環境にしたい方は是非参考にしてみてくださいね。

1.工場の業務用エアコンを効果的に使う8つのコツ

業務用エアコンは広い範囲を冷やしたり暖めたりできますが、正しい使い方をしなければ効果を感じられないこともあります。快適な環境にするためには、以下のような効果的な使い方をおさえておきましょう。 
 
・定期的なフィルターの清掃 
・定期的なメンテナンス 
・室外機の周りに障害物がないか確認 
・冷やし過ぎ・暖め過ぎを防ぐ 
・空気の流れを理解して風向きを調節 
・電力の基本料金を抑制 
・換気による空気損失を減らす 
・湿度の調節もおこなう 

 
それぞれ詳しく解説します。

1.1 定期的なフィルターの清掃

エアコンのフィルターは、空気中のホコリや花粉を取り込むことで、空気をきれいにする役割を持っています。しかし、長期間使い続けているとフィルターが目詰まりしてしまい、放置しているとガンコな汚れとなってしまいます。 
 
フィルターが詰まると、適正な能力が発揮できず、なかなか冷えない・暖まらない症状が発生するでしょう。また、運転効率も低下するので、余計な電気代も発生してしまいます。そのため効果的にエアコンを使用したいのであれば、定期的にフィルターを清掃するようにしましょう。

1.2 定期的なメンテナンス

前述したフィルターの清掃はとくに重要ですが、フィルターだけに限らずエアコン全体のメンテナンスも定期的に実施しましょう。内部の部品が損傷していたり、劣化していたりすることで、余計なパワーを使ってしまっているおそれがあります。不具合がある場合にも早めに修理することで、無駄な電気代を節約することができるでしょう。 
 
空調が壊れれば工場運営にも支障がでますので、多少面倒であっても設備のこまめなチェックやメンテナンスをおこなう心掛けが長期的な経費の節約や省エネ効果を高めるポイントになるでしょう。

1.3 室外機の周りに障害物がないか確認

室外機の吹出口近くに障害物があると、吹出した空気を再び吸込むことになり、冷暖房効果を弱め電気のムダも生じます。故障の原因にもなりかねないため、室外機の周辺は物をおかないように気をつけましょう。 
 
また、雪が降る地域はさらに注意が必要です。室外機が雪に埋もれてしまわないよう、防雪フードを付けたり、高い位置に室外機を設置するなどの工夫をしましょう。

1.4 冷やし過ぎ・暖め過ぎを防ぐ

エアコンの設定温度を1℃変更すると消費電力は10%前後変わるといわれています。そのため、冷やし過ぎや暖め過ぎは電気代のムダになるので注意が必要です。設定温度制限機能の付いた機種を使用するとムダを防止でき、ウォームビズやクールビズ推進にも役立つのでおすすめです。

1.5 空気の流れを理解して風向きを調節

空気は、冷たい空気は下に溜まり、温かい空気は上に溜まる性質があります。この空気の流れの性質を理解しておくと、季節によってエアコンの風向きを適切な方向に調節でき、快適な環境を作りやすいです。 
 
たとえば、真夏にエアコンの吹き出し口を上部にしておくと、床に近い作業場がなかなか冷えないことにより、必要以上のエアコンを使う必要がでてしまいます。そのため夏の暑い時は、冷房の風向きをできる限り下向きにすると効果的です。 
 
これに対して冬の場合は、天井よりも床の方が冷えやすい傾向があります。そのため、できるだけ暖房の風向きを下向きにして稼働させると効果的です。 
 
季節によって吹き出し口を変える工夫も、快適な環境作りや省エネには必要不可欠だと言えるでしょう。

1.6 電力の基本料金を抑制

電力契約種別が「業務用」の場合、基本料金は1カ月の間で最大使用電力量(15分単位で測定)から算出されます。このピークは一般的に業務用エアコンをフル運転する夏の昼間となりがちです。(照明や生産設備による使用電力は年間を通して比較的安定しています) このピーク時の使用電力セーブする機能が「デマンド機能」です。デマンド設定を行うことで契約電力量が抑制され、電力基本料金も下がります。これから業務用エアコンを導入しようと考えている人は、デマンド機能が搭載しているものを選ぶのがよいでしょう。

1.7 換気による空気損失を減らす

エアコンを効果的に使うためには、ドアや窓を閉めておくことが重要です。冷暖房の冷たい・暖かい空気がそのまま外に漏れてしまうと、なかなか快適な室温になりません。また、その状態でエアコンを稼働させると、エアコンは強いパワーで稼働し続けるので電気代が余計にかかってしまう原因となるでしょう。 
 
もし「エアコンは稼働させたいけど、業務上換気もしっかりおこないたい」ということであれば、全熱交換器ユニットの導入も検討しましょう。全熱交換器ユニットとは、給気ファンと排気ファン、熱交換エレメントを備えた換気機器で、室内の温度や湿度の変化を軽減しながら換気ができるものです。

1.8 湿度の調節もおこなう

エアコンを使いながら、湿度の調節もおこなうと効果的です。湿度が高いと体感温度は高く、湿度が低いと体感温度は低く感じる傾向があります。そのため、加湿をしながら暖房運転をすれば、過度に室温を上げることなく暖かく過ごせます。 
 
これに対して冷房では、除湿をおこないながら冷房運転をすれば、過度に室温を下げることなく涼しく過ごせるでしょう。

2.空間全体を冷暖房する「全体空調」のメリットとデメリット

工場の空調でもっとも一般的なのが、空間全体を冷やしたり暖めたりする全体空調です。これは、天井埋込型や天吊り型など、固定式の業務用エアコンを設置することで実現します。

全体空調は空間全体を均一に空調できますが、工場のような広い空間ではエアコンが届かないケースもあり、効果的に快適な環境が作り出せないおそれがあります。

全体空調を導入する際は、メリットと工場という特殊な環境におけるデメリットを理解しておくことが重要です。 
 

全体空調のメリット内容
①空間全体を快適化できる広範囲に冷気・暖気を送るため、広範囲の作業空間全体を快適な環境にできる
②メンテナンスの効率化ができる機器が一箇所に集約されることで、保守管理の手間やコストを削減できる
③床面積を取らない 一般的に天井などに本体を設置するため、床面積を取らない
全体空調のデメリット 内容
①初期費用が膨大になりやすい 工場の全体をカバーするためには、大型の機器を複数設置する必要があり、導入時の初期費用が非常に高額になりやすい
②工期が長期間になる配管工事や電気工事に時間がかかるため、導入までの工期も長くなりやすい
③電気代が高騰しやすい工場の天井高は一般的に高く、また熱源となる機械や開口部からの外気流入も多いため、冷気や暖気がすぐに拡散・逃散してしまう 
結果としてなかなか冷暖房が効かず、非効率な運転が続き、電気代が大幅に高騰しやすい 


上記のように、全体空調は「工場全体」を快適にするには最適ですが、コストや効率、そして局所的な対策においては限界があります。 
 
次章では、全体空調の非効率な点を補い、コストを抑えながら必要な場所だけを快適な環境にする「局所空調」について詳しく解説します。

3.全体空調が不要なら「局所空調」を取り入れよう

前章で解説したように、工場や倉庫の全体空調では「空調効率が悪い」「導入費用やランニングコストが高くなる」という課題が存在します。

そこで注目されているのが、「局所空調」です。これは空間全体ではなく、「人」や「特定の空間」など、冷暖房が必要な場所に限定して空調をおこなう方法となっています。

広い空間全体をエアコンで冷やそう・暖めようとすると、どうしても室温にムラができやすく、冷暖房効率が悪くなってしまいます。その結果、エアコンの設定温度を上げすぎ・下げすぎたり、長時間の稼働が必要になって電気代が高くなったりする原因になります。 

作業員が集中する場所へ局所空調を活用すると、必要な場所だけを効率よく空調でき、省エネで効果的な冷暖房が可能です。全体空調に比べて電力消費を大幅に減らせるので、業務用のエアコンに比べて大幅なコスト削減となりますよ。

局所空調の機器としておすすめなのが、移動式エアコンです。移動式エアコンとは工事不要の可動式のエアコンです。特殊な工事は必要なく、電源さえあればその日から利用できます。

また、直進性のある大風量の風が吹くので、空間を効率よく涼しくしたり、暖かくしたりできます。可動式のため、特に冷やしたい・暖めたい場所の近くに設置でき、特定のスペースに風を集中させることで無駄なく効率の良い稼働を実現可能です。

4.移動式エアコンなら「ヒエスポ」がおすすめ

「1年を通して活用できる空調設備を取り入れたい」 
 
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。 
 
ヒエスポは「シロッコファン」を採用し、直進性のある大風量の風が遠くまで届くようになっています。一番小さいサイズで2.8kW、一番大きいサイズで14.0kwの冷房能力を備えており、工場やイベント会場、学校などさまざまな環境・利用ケースにあわせて選ぶことが可能です。 
 
急な空調設備の故障にも対応できることから、多くの企業や自治体で活用されています。販売からレンタル・リースまで幅広く対応していますので、ぜひ信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。

5.移動式エアコン「ヒエスポ」の企業・工場への導入事例

5.1 株式会社山尾食品様|作業場所によって移動させて利用

導入機器 
MAC1603 1台/MAC801 1台/吹き出し口ダクトセット


株式会社山尾食品様は、干物をメインとした食品加工・販売をおこなっている企業です。 
 
株式会社山尾食品様は食品加工の工場が港の横にあり、塩害によって室外機が腐食して壊れてしまうため、空調機器の導入に頭を悩ませていました。 
 
そこで、利用する時だけ設置し、利用しない時は室内に置いておける移動式の空調機器がよいのではと考え、ヒエスポを導入していただきました。 
 
作業場所によって移動して利用できる利便性の高さにお喜びの声をいただいております。

5.2 株式会社竹山様(サツポロロジスティクスセンター)|除湿効果&冷房効果で快適

導入機器
MAC803 1台


株式会社竹山様は、医療機器・理化学機器の卸売をおこなっている企業です。製品の管理などをおこなうサツポロロジスティクスセンターにヒエスポを導入していただきました。 
 
センター内は夏は温度が上がり、従業員たちの熱中症リスクが高まる環境でした。しかし、熱中症対策としてヒエスポを導入していただき、除湿効果&冷房効果で作業環境が改善されたとお喜びの声をいただきました。

6.工場のエアコンに関するよくある質問

6.1 工場の空調を工夫するにはどうしたらいいですか?

工場の空調効率を上げるための工夫は、主に「局所空調の導入」と「全体空調の効率化」の2つの観点からおこなうことができます。たとえば以下の方法を試してみましょう。 
 
・局所空調を導入する(移動式エアコンなど) 
・ビニールカーテンで空間を仕切る 
・断熱フィルムや断熱塗装を活用する 
・サーキュレーターの利用 
・熱の発生源には吸排気フードを設置する

6.2 工場のエアコンの温度はどのくらいがいいですか?

工場のエアコンの適切な温度は、法令遵守や作業効率、省エネルギーを考慮し、18℃から28℃の範囲で設定することが望ましいです。 
 
ただし、これはあくまで一般的な「事務所」の基準であり、工場の作業内容によって調整が必要です。

6.3 工場の天井にシーリングファンをつけると効果はありますか?

工場の天井にシーリングファン(大型の工業用ファン)を設置することは、冷暖房効率の向上に効果があります。 
 
たとえば暖房を例にあげると、暖房によって温められた空気は軽いため、工場の高い天井付近に溜まってしまいます。そのため、作業者がいる床付近の温度が上がりにくいという現象が起こります。 
 
シーリングファンを稼働させることで、この天井付近に溜まった温かい空気を下向きに循環させることが可能です。 
 
これにより床付近の冷たい空気と温かい空気が撹拌され、工場内の温度ムラが解消されます。

6.4 移動式エアコンとスポットクーラーの違いはなんですか?

「移動式エアコン」と「スポットクーラー」は、どちらも工事不要で移動可能な空調機器です。違いについてインターネットなどで検索すると、多くの場合ほぼ同じ意味で使われています。  
 
厳密な定義によって違いが分けられているわけではないのですが、製品の傾向や用途によって、以下のようなニュアンスの違いがあることが多いです。

移動式エアコンとスポットクーラーの違い
移動式エアコン
スポットクーラー
おもな目的
直進性のある風がスムーズに遠くまで届き、冷やしたい・暖めたい場所の近くで稼働させ、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることを目的としている

大風量の風が吹く専用吹き出し口・ルーバーが取り付けられていることが多い
本体に蛇腹のホースのような風の吹き出し口があり、特定の場所の冷却を目的としている

作業中の人や熱を発する機械の周辺などかなり局所的な冷却をおこなうときに使われる
機能性
冷房、暖房、除湿機能がついた多機能モデルが多い
基本的に冷房専用
使用用途・使用される場所
基本的に業務用
 
工場や倉庫、大型施設など、広い空間のなかで定めたエリアをメインに稼働させることで、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることが可能
基本的に家庭用
 
業務用でも使用されることがあるが、特定の少人数のみに対して使ったり、休憩場所のような小空間などで使用されたりする

このように、明確な線引きがあるわけではありませんが、機能性や使用用途によって呼び方が変わる傾向にあります。 
 
移動式エアコンとスポットクーラーの違いについてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてください。 
▶︎「関連記事を読む」

7.まとめ

本記事では、工場の業務用エアコンを効果的に使う8つのコツについて解説しました。業務用エアコンは広い範囲を冷やしたり暖めたりできますが、正しい使い方をしなければ効果を感じられないこともあります。快適な環境にするためには、以下のような効果的な使い方をおさえておきましょう。 
 
・定期的なフィルターの清掃 
・定期的なメンテナンス 
・室外機の周りに障害物がないか確認 
・冷やし過ぎ・暖め過ぎを防ぐ 
・空気の流れを理解して風向きを調節 
・電力の基本料金を抑制 
・換気による空気損失を減らす 
・湿度の調節もおこなう 

 
また、「工場の構造上、業務用エアコンだけでは快適な環境にできない」「業務用エアコンを設置するほどではないが、もう少し快適な環境にする必要がある」という場合は、別の機器を活用するのがおすすめです。たとえば、スポットで利用できるものを使うことで、特定のエリアを快適な環境にすることができるでしょう。 
 
移動式エアコンの使用を検討したい方は、ぜひ一度信越空調にご相談ください。