業務用扇風機とは?導入のメリットやデメリットを解説
夏場の建設現場や工場の屋外での作業ではエアコンを使用することができず、熱中症や暑さへの対策が難しくなります。そこでおすすめなのが、業務用扇風機です。手軽に快適な作業環境を実現するために効果的な設備といえます。
ただし利用方法によっては、業務用扇風機では快適な環境を作り出せないケースも少なくありません。そのため使用する環境や利用目的に合わせて、使い方を考える必要があると言えるでしょう。
本記事では業務用扇風機のタイプやメリット・デメリットについて解説します。
1.業務用扇風機とは
業務用扇風機とは、主に広い空間で涼しい風を確保する際に使用される送風機器です。家庭用の物とは大きく異なり、ファンのサイズが大きく、より強い風を広範囲に送ることが可能です。タイプも様々な種類があり、主に利用されているのは以下の3つです。
・スタンドタイプ
・床置きタイプ
・壁掛けタイプ
1.1 業務用扇風機の3つのタイプ
先ほども触れたように、業務用扇風機には3つのタイプがあります。以下がそれぞれの特徴です。
スタンドタイプ
スタンドタイプは、従来の家庭用扇風機に似た形状で、スタンドを立たせて使用するタイプです。高い位置から送風ができるため、より広範囲に風を送ることができます。しかし、サイズが大きく重量もそれなりにあるため、十分なスペースと足場を安定させる必要があります。
床置きタイプ
床置きタイプは、床に直に置くタイプの扇風機です。低い位置への送風が可能なため、足場へ風を送りたい時に有効です。また、多くの床置きタイプには、キャスターが付いていて、簡単に場所を移動させることができるため、電源さえあればどこでも使用できるのが便利な点です。スタンドタイプとは異なり、高い位置へ風を送ることができない点がデメリットとしてあげられます。
壁掛けタイプ
壁掛けタイプは、扇風機を壁に設置するタイプになります。壁に取り付けるため、床のスペースを必要とせず、デッドスペースを有効活用できます。また、スタンドタイプや床置きタイプと違い床には置かないため、接触事故などが起きづらく安全面にも優れています。ですが、設置には工事が必要で、場所も一度取り付けたら変更もできないため、その点を考慮する必要があります。
2.業務用扇風機のメリット
業務用扇風機は、電源やスペースさえあればエアコンが効かない場所でも使用でき、暑さ対策においてとても効果的です。ここからは業務用扇風機のメリットについて解説します。
・導入コストが安い
・局所的な暑さの対策ができる
・屋外でも使用可能
・高い耐久性と長時間の運転が可能
2.1 導入コストが安い
業務用扇風機は、エアコンのような空調設備とは異なり、とても導入コストが安いのがメリットとしてあげられます。
エアコンだと高額な本体価格に加え、工事費用も追加でかかってしまいコストがかかります。しかし、業務用扇風機であれば安いものでも一万円以下から購入でき、電源さえあれば工事をする必要も無くすぐに導入できるのが魅力的です。暑さ対策で初期費用を抑えたいのであれば、業務用扇風機を取り入れることが最も経済的な方法になります。
2.2 局所的な暑さの対策ができる
業務用扇風機を用いることで、必要なエリアにピンポイントで送風をおこない、効率よく快適な環境を作ることができます。
エアコンでは、工場など施設全体の室温を下げようとするため、その分の電気代が必要以上にかかってしまいます。しかし、業務用扇風機であれば、必要な範囲にだけ風を送るので、全体を冷房する必要がない場合など、局所的な暑さの対策に適しています。また、エネルギーの無駄遣いを防ぎ、省エネ効果も期待することができます。
2.3 屋外でも使用可能
コンセントと設置できるスペースがあれば、屋外でも使用できるのが業務用扇風機の最大のメリットです。
エアコンを使用することができない屋外での作業や建設現場においても、電源を用意することで使用が可能です。また、持ち運びが容易なタイプが多いため、屋外への移動も比較的簡単に行うことができます。様々な用途に合わせて柔軟に使用できるのが、業務用扇風機の魅力の一つです。
2.4 高い耐久性と長時間の運転が可能
業務用扇風機は全閉式のモーターが採用されているものが多く、これによりホコリや粉塵の侵入を防ぎ、故障のリスクを低減しています。モーター自体も高性能な設計により、長時間の運転にも耐えることができるため、現場での作業効率を向上させることも可能になります。
また、安全装置として異常加熱した場合に自動停止するサーマルプロテクター(加熱保護装置)が内蔵されているモデルもあるため、高温になりやすい環境下でも安全に使用することができます。これらの高い耐久性や安全性は、工場や屋外といった特に高負荷環境での使用に適していると言えるでしょう。
3.業務用扇風機のデメリット
業務用扇風機は多くのメリットがある一方で、少なからずデメリットも存在します。導入にあたってメリットとデメリットのそれぞれを考慮する必要があるでしょう。デメリットとしては、以下のような点があげられます。
・涼しさをあまり感じられないこともある
・複数台設置するとコストが高くなる
・湿度を下げることはできない
3.1 涼しさをあまり感じられないこともある
業務用扇風機は局所的に風を送る送風機器なので、暑すぎる環境や湿度が高すぎる環境では涼しさをあまり感じられないことがあります。
また、扇風機の特徴として風が直線的になるため、どうしても広大なスペースを均等に冷やすのには不向きです。とくに工場といった天井が高く空間面積が大きい場所では空気循環が不十分になってしまい、あまり効果を感じられない可能性もあるでしょう。首振りの機能や扇風機の角度を変えることもできますが、あくまでも限られた範囲での使用に適しているといえるでしょう。
3.2 複数台設置するとコストが高くなる
本体の価格が比較的安価な業務用扇風機ですが、工場のような広い範囲で使用するとなると、複数台必要になるケースがほとんどです。その場合、いかに安価といえどトータルでの購入コストが高くなってしまいます。また、複数台を長時間同時に使えば、その分の消費電力も高くなり、電気代のコストがかさむ可能性もあるでしょう。
全体的なコストを考えた時に、1台で工場内を快適にできる空調機器の方が結果的にコストを抑えられることもありますので、導入前にコストの比較検討をおすすめします。
3.3 湿度を下げることはできない
業務用扇風機を使用する場合、高温多湿な環境においては送られた風が温風になりあまり涼しさを感じなくなる可能性があります。
暑すぎる環境では、湿度を下げることが重要になってきます。例えば、湿度が10%高いと体感温度は1℃高くなると言われており、温度が同じでも湿度によって体感温度に変化が生じるのです。加えて、汗は蒸発する時に身体から熱を奪い体温を下げますが、高湿度下では汗が蒸発しづらくなるため体温が下がりにくくなります。湿度が高いと余計に暑く感じるのはこのためです。
業務用扇風機では、湿度を下げることができないので、高温多湿になりやすい場所においては効果が薄まってしまいます。快適な環境を作るには、湿度を上手くコントロールする必要もあるのです。
4.工場の冷房には信越空調の「ヒエスポ」がおすすめ
「暑い夏を乗り越えるための冷房設備が欲しい」
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。
冷たい空気は下に溜まってしまう性質があるため、広い空間で冷房をつけても空気はどんどん足元へ向かってしまい、なかなか室内全体が涼しくならないことがあります。しかし、そんなときは「ヒエスポ」の出番です。直進性のある大風量の風を吹くので、特に冷やしたい場所の近くで稼働させることで、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることができます。
また、冷房を使いながら空間を除湿可能なため、乾いた冷気を浴びながら汗を乾燥させることで体感温度をグッと下げることができます。湿度を下げることは熱中症の予防にも最適です。
お客様に合わせたさまざまな機種を、販売からレンタル・リースまで幅広く対応しています。ぜひ、信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。
5.まとめ
本記事では業務用扇風機のタイプやメリット・デメリットについて解説しました。業務用扇風機は、手軽に快適な作業環境を実現するために効果的な設備です。ただし利用方法によっては、業務用扇風機では快適な環境を作り出せないケースも少なくありません。そのため使用する環境や利用目的に合わせて、適切な空調機器を選ぶようにしましょう。
もし「冷房機器も効果的なものを導入したい」とお考えの方は、ぜひ一度信越空調にご相談ください。
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