倉庫でおすすめの湿気対策とは?倉庫の湿気対策の重要性や今すぐできる対処法を解説
『倉庫内がジメジメして結露やカビが気になる』
『保管している製品の品質低下や、段ボールの強度低下が心配』
倉庫は窓が少なく空気が流れにくいため、湿気がたまりやすい環境です。放置すると保管物の変質や建物の劣化、従業員の健康リスクにつながるため、早めの対策が重要となります。
倉庫の湿気対策は、次のように整理して取り組むと効果的です。
対策の種類 |
おもな方法 |
|---|---|
換気 |
こまめな窓開け、ベンチレーター、シーリングファン |
除湿 |
除湿剤・除湿機の設置、目標湿度60%以下を目安に管理 |
建物 |
断熱・遮熱で温度差を減らし、結露を防ぐ |
空調 |
冷房と除湿が同時にできる機器で温度・湿度をコントロール |
まずは換気と除湿で湿度を下げ、必要に応じて建物の改修や空調機器の導入を検討しましょう。
本記事では、倉庫の湿気対策の重要性や倉庫に湿気がたまりやすいおもな原因、換気・除湿・空調による具体的な対策を解説します。
1. 倉庫の湿気対策はなぜ重要?放置すると起こるリスク
倉庫の湿気を放置すると、保管物・建物・従業員の3つに悪影響が出ます。それぞれのリスクを押さえたうえで、対策の優先度を決めましょう。
倉庫の湿気を放置するリスク |
詳細 |
|---|---|
保管物への影響 |
変色・変質・破損、段ボール強度低下、食品なら細菌繁殖リスク |
建物・設備への影響 |
コンクリート・鉄骨の腐食・錆、機器の不具合 |
従業員への影響 |
カビ・ダニによるアレルギー・喘息、高温多湿での熱中症リスク |
それぞれの詳細をひとつずつみていきます。
1.1 保管物への影響
湿気が高いと、保管している製品に直接ダメージが出ます。
たとえば、紙製品や繊維製品は変色・変形しやすく、金属製品は錆びるリスクが高まります。また、結露で段ボールが濡れると、強度が落ちて破損や荷崩れの原因になります。
さらに食品を扱う倉庫では、湿度が高いと細菌が増えやすく、食中毒の原因になるおそれもあります。
保管物の品質を守るには、倉庫内の湿度を適切に保つことが欠かせません。
1.2 建物・設備への影響
湿気は建物や設備の寿命も縮めます。
コンクリートの床や壁は水分を吸い込み、内部から劣化したり、鉄筋・鉄骨が錆びたりします。また、電気機器や金具が錆びると、故障や不具合の原因にもなります。
結露が繰り返されると、天井や壁にシミや剥離が生じ、修繕コストがかかることも多いです。
建物起因の結露がひどい場合は、換気や除湿だけでなく、断熱・防水などの建物側の対策も検討が必要です。
1.3 従業員への影響
従業員の健康面でも、湿気対策は重要です。
湿度が60%以上で温度が20~30℃になると、カビやダニが増えやすくなります。カビの胞子やダニのフンは、アレルギー性鼻炎・喘息・アトピー性皮膚炎などを悪化させる要因です。
また、夏場に高温多湿が続くと、熱中症のリスクも高まります。
労働安全衛生規則では、半月ごとに湿度を測定し、必要に応じて温湿度の調整をおこなうことが定められています。従業員の安全のためにも、倉庫内の湿度管理を徹底しましょう。
2. 倉庫に湿気がたまりやすいおもな原因
倉庫に湿気がたまる原因は、構造・保管の仕方・建材・外気の4つに分けられます。自社の倉庫の「どこ」が原因になっているかを把握すると、対策を絞り込めます。
・換気がしにくい構造
・保管物が多く空気の流れが悪い
・コンクリートの吸湿・温度差による結露
・外気の影響
それぞれの詳細をひとつずつみていきます。
2.1 換気がしにくい構造
倉庫は建築基準法上、居室ほど窓の設置が義務づけられていないため、窓が少ない建物が多くあります。窓が少ないと外気との入れ替えがしづらく、湿った空気が室内に残りがちです。
また、天井が高いと、暖かく湿った空気が上にたまり、下との温度差で結露が起きやすくなります。
換気しにくい構造だからこそ、意図的な換気設備や空気の循環が重要です。
2.2 保管物が多く空気の流れが悪い
企業における倉庫は、単なる荷物の保管場所にとどまらず、商品の入出庫・管理、検品、流通加工、配送までを一括して担う物流の要です。
そのため多くの荷物が置かれているケースが多いですが、棚やパレットで荷物がびっしり並んでいると、空気の通り道がなくなり、湿気がたまりやすくなります。
とくに壁際や床付近は空気が動きにくく、結露やカビが発生しやすい場所です。できる限り荷物を詰め込みすぎず、風の通り道を確保する配置を心がけましょう。
2.3 コンクリートの吸湿・温度差による結露
コンクリートは熱を伝えやすく、外気の影響で床や壁が冷えやすい建材です。
倉庫内の暖かく湿った空気が冷えた床・壁に触れると、空気中の水蒸気が水滴になり、結露が発生します。
コンクリート自体が地中の水分を吸い上げている場合もあり、表面だけでなく内部からの湿気にも注意が必要です。
コンクリート倉庫では、換気・除湿に加え、断熱や防湿といった建物側の対策が有効です。
2.4 外気の影響(梅雨・夏場の高湿度、朝晩の温度差)
外気の湿度や温度差も、倉庫内の湿気に影響します。
梅雨や夏は外気の湿度が高く、窓を開けるとむしろ湿った空気が入り込むことが多いです。しかし、朝晩は外気温が下がり、倉庫内との温度差が大きくなって結露しやすくなります。
換気するときは、外気が乾いている時間帯を選ぶと効果的です。
3. 倉庫でできる湿度対策
倉庫の湿気対策は、換気・除湿・断熱・空気の循環・冷房兼除湿機器の5つを組み合わせておこなうと効果的です。
まずはコストをかけずにできることから始め、必要に応じて設備や建物の改修を検討しましょう。
倉庫でできる湿度対策 |
詳細 |
|---|---|
こまめな換気をおこなう |
窓や扉を開けて、湿った空気を外に出す |
除湿剤・除湿機を使う |
目標は湿度60%以下を目安に、局所〜全体の湿度を下げる |
断熱・遮熱で温度差を減らす |
床・壁・天井が冷えることで結露が起きている場合は、断熱や遮熱で温度差を小さくする |
シーリングファンを設置する |
大型ファンを設置して、天井付近の湿気の滞留を防ぐ |
冷房と除湿が同時におこなえる機器を導入する |
移動式エアコンなどで倉庫内の温度と湿度をまとめてコントロールする |
それぞれの詳細をひとつずつみていきます。
3.1 こまめな換気をおこなう
湿気対策の基本は、湿った空気を外に出すことです。窓や扉を開けて、こまめに換気をおこないましょう。
効果を高めるには、対角線上にある窓や扉を2箇所以上開けると、空気の流れができやすくなります。
ただし、朝晩や雨の日は外気の湿度が高い場合があるため、できるだけ外が乾いている時間帯に換気するのがおすすめです。
窓が少ない倉庫では、ベンチレーターを屋根などに設置し、自然に湿った空気を排気する方法も有効です。
3.2 除湿剤・除湿機を使う
換気だけでは湿度が下がらない場合は、除湿剤や除湿機を併用しましょう。
除湿剤は、湿気のたまりやすい棚の奥や壁際など、局所的に置くと効果を発揮します。
倉庫全体の湿度を下げたい場合は、業務用の除湿機の導入が有効です。大容量で連続排水できるタイプを選ぶと、手入れの手間を減らせます。
カビが増えやすいのは湿度60%以上といわれるため、目標は湿度60%以下を目安に、温湿度計で数値を確認しながら調整してください。
3.3 断熱・遮熱で温度差を減らす
床・壁・天井が冷えることで結露が起きている場合は、断熱や遮熱で温度差を小さくする対策が有効です。
屋根に遮熱・断熱塗装を施すと、夏の日射で屋根が熱くならず、室内への熱の伝わりを抑えられます。
また、壁や天井に断熱パネルを設置したり、コンクリート床に結露防止塗料を塗ったりする方法もあります。温度差が減ると露点に達しにくくなり、結露の発生を抑えられます。
建物の改修になるため費用はかかりますが、根本的な結露対策として検討する価値があります。
3.4 シーリングファンを設置する
シーリングファンは、天井に取り付ける大型のファンで、室内の空気を攪拌して循環させます。
暖かく湿った空気は上にたまりやすいため、天井付近の空気をかき混ぜることで、湿度の偏りや滞留を防げます。空気が動くことで体感温度も下がり、夏場の作業環境改善にもつながります。
窓が少なく換気が難しい倉庫では、シーリングファンで空気を動かすことで、除湿効率を高められますよ。
3.5 冷房と除湿が同時におこなえる機器を導入する
倉庫内の温度と湿度をまとめてコントロールしたい場合は、冷房と除湿を同時におこなえる機器の導入が有効です。
エアコンは冷房運転時に室内の空気を冷却し、その際に含まれる水蒸気が凝縮して除湿されます。つまり、冷房を使うだけで、温度を下げつつ湿度も下げられるため、梅雨や夏場の高温多湿対策に適しています。
除湿専用の機器に比べて、作業者の熱中症予防も兼ねられる点がメリットです。
倉庫のように広い空間や、工事が難しい場所では、据え付け型のエアコンではなく「移動式エアコン」を選ぶと、設置の自由度が高く、必要な場所にピンポイントで冷房・除湿をかけられます。
4. 倉庫の空調には移動式エアコンがおすすめ
前項で触れた「冷房と除湿が同時におこなえる機器」として、倉庫の空調には移動式エアコンがおすすめです。
移動式エアコンは、冷房運転時に室内の熱とともに水分を奪い、除湿効果をもたらします。倉庫内の温度を下げることで相対湿度の上昇を抑え、さらに凝縮した水分を機内で処理するため、湿度に対して次のような良い影響があります。
湿度に対する良い影響 |
移動式エアコンによる効果 |
|---|---|
冷房による除湿 |
冷房運転で空気が冷却され、水蒸気が凝縮して湿度が下がる |
高温多湿の抑制 |
夏場の倉庫内温度を下げることで、カビやダニが増えやすい環境を改善する |
結露の軽減 |
室内全体の温度・湿度をコントロールすることで、壁や床の結露を抑えやすい |
設置の柔軟性 |
工事が不要または最小限で、倉庫のレイアウト変更に合わせて設置場所を変えられる |
移動式エアコンは工事が不要で、本体のプラグをコンセントにつなぐだけでその日から使用できます。
一般的にキャスターで自由に移動できるタイプのため、とくに冷やしたい・暖めたい場所の近くに設置でき、特定のスペースに風を集中させることで無駄なく効率のよい稼働を実現可能です。
固定式のエアコンを設置するのが難しい倉庫や、一時的に冷房・除湿を強化したいエリアがある場合に、移動式エアコンは有効な選択肢です。
5.移動式エアコンなら信越空調の「ヒエスポ」
「性能の高い移動式エアコンが欲しい」
「効果的に局所空調できる空調設備を取り入れたい」
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。ヒエスポは、工場・倉庫のように天井が高く、空間が広い現場でも活躍するよう設計されています。直進性のある大風量の風を吹くので、とくに冷やしたい場所の近くで稼働させることで、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることが可能です。
一番小さいサイズで2.8kW、一番大きいサイズで14.0kwの能力を備えており、環境にあわせて幅広い能力から選ぶことが可能です。
お客様に合わせたさまざまな機種を、販売からレンタル・リースまで幅広く対応しています。移動式エアコンの使用を検討したい方は、ぜひ一度信越空調にご相談ください。
6.まとめ
倉庫の湿気対策についておさらいしましょう。
対策の種類 |
おもな方法 |
|---|---|
換気 |
こまめな窓開け、ベンチレーター、シーリングファン |
除湿 |
除湿剤・除湿機の設置、目標湿度60%以下を目安に管理 |
建物 |
断熱・遮熱で温度差を減らし、結露を防ぐ |
空調 |
冷房と除湿が同時にできる機器で温度・湿度をコントロール |
倉庫は構造上、湿気がたまりやすい環境です。まずは換気と除湿で湿度を下げ、必要に応じて建物の改修や空調機器の導入を検討しましょう。
もし、倉庫に効果的な空調機器を導入したい場合は、冷房と除湿が同時におこなえる「移動式エアコン」がおすすめです。移動式エアコンの導入を検討したい方は、ぜひ一度信越空調にご相談ください。

