信越空調公式ブログ

学校施設や体育館にも空調設備が必須!空調設備設置の現状や導入をすすめるポイントを解説

近年、地球温暖化の影響で毎年暑さが増しています。学校現場においても35℃を超える普通教室、40℃に達する体育館が珍しくなくなりました。猛暑による問題も多発しており、学校や自治体は子どもたちを守るためにも適切な処置をおこなわなければいけません。 
 
しかし、実は教室以外の場所で、まだまだ空調設備の整備ができていないことが問題になっています。体育館や武道場のような場所でも熱中症対策が必要なはずですが、十分に整備できていません。 
 
本記事では、学校施設の空調設備設置の現状や、体育館や武道場のような場所で空調設備が必要な理由などについて解説します。

1.学校施設の空調設備設置の現状

文部科学省が令和6年9月に発表した「公立学校施設の空調(冷房)設備設置状況について」では、小中学校の普通教室では99.1%、高等学校では99.4%の空調設備設置率となっており、ほとんどの公立学校で空調設備の導入が進められています。 
 
しかし、一方で体育館などでは十分に設置が進んでおらず、小中学校で18.9%、高等学校で14.0%と設置率が低くなっています。以下が空調設備設置状況のデータをまとめたものです。
 

 学校種 質の種類 保有室数 設置済室数 設置率
 小中学校 普通教室 384,983381,413  99.1%
 特別教室 358,024239,679 66.9%
 体育館等 32,6166,15018.9%
幼稚園 保育室 12,05211,96699.3%
 保育室以外の諸室 6,1095,25586.0%
 体育館等 1,3431,17887.7%

高等学校

 

 普通教室 61,04160,66599.4%
 特別教室 117,33568,49258.4%
 体育館等 10,2461,435 14.0% 
特別支援学校 普通教室 30,72630,721100.0%
 特別教室 21,04319,03890.5%
 体育館等 1,152470 40.8%

※令和6年9月1日現在 
参照:公立学校施設の空調(冷房)設備設置状況について
 
猛暑は熱中症など問題を多発させますが、データを見て分かる通り体育館などには驚くほど空調設備が取り付けられていません。子どもたちが安心して学べる環境づくりは、整備しなければならない重要課題です。学校や自治体は子どもたちを守るためにも適切な処置をおこなわなければいけません。

2.学校の体育館にも空調設備が必要な理由

近年、地球温暖化の影響で暑さが増していますが、この暑さのせいで全国各地の小学校や中学校では問題やトラブルが多発しています。ただ、各学校の普通教室にはほぼ空調機器が設置されていますが、体育館などは設置が進んでいないのが現状です。 
 
ここからは学校の体育館にも空調設備が必要な理由について解説します。

2.1 熱中症による事故を防ぐため

地球温暖化のせいで気温が上昇しているのは、熱中症リスクの上昇にもつながります。空調設備のない夏場の体育館はとくに高温になります。体育館は直射日光で建物が温められ、室温が高温になる傾向があるためです。 
 
高温の場所に居続けると、体温を調節する機能が狂ったり、水分や塩分が足りなくなってが足りなくなって血流が悪くなったりします。そうすると、全身の倦怠感や脱力、頭痛、吐き気、めまい、けいれんなどの症状が発生してしまいます。 
 
とくに子どもは汗をかく能力が未発達のため、皮膚の血流量を増加させ、身体の表面から周囲に熱を逃がすことで体温を調節しています。そのため環境の影響を受けやすく、身体が熱しやすかったり、冷めやすかったりといった特徴があります。深刻な暑さのなかでは、熱しやすい子どもの深部体温は大人よりも大きく上昇し、熱中症のリスクが高くなってしまうのです。

2.2 部活動・体育の安全を確保するため

熱中症と聞くと屋外競技・スポーツで起きるイメージが強いかもしれませんが、体育館や武道場でのスポーツでも多発します。 
 
体育館の天井部分は日光を一日中浴びており、輻射熱(ふくしゃねつ)の影響をもっとも受けています。輻射熱とは、遠赤外線の熱線によって直接伝わる熱のことで、太陽や機械から放出される熱は輻射熱になります。風などの影響を受けず、人体を芯から温める熱です。輻射熱に暖められた天井から体育館内に熱が放射されることで、体育館の温度はみるみる上昇していくのです。 
 
ただでさえ気温の高い場所で部活動や体育の授業をおこなうと、熱中症を起こすリスクは大いに高まります。部活動・体育の安全を確保するためにも、適切な処置をおこなう必要があります。

2.3 災害発生時の避難所として環境を整えておく必要があるため

体育館は災害時の避難所として地域に指定されていることがあります。体育館は比較的広い空間を提供できるため多くの避難者を収容でき、トイレや水道などの基本的な設備も整っている場合が多いので、避難生活をある程度問題なく過ごすための基盤が整っています。 
 
災害時に自宅以外で過ごせる場所があるのはありがたいことですが、夏の時期に避難所で過ごすとなると、厳しい暑さのなかで生活しなければいけません。ただでさえ災害によって身体的・精神的な疲れを感じているのに、厳しい暑さを感じることでさらに体調不良をおこしてしまうかもしれません。 
 
住民たちが安心して過ごせる場所として避難所を設けているのに、安心して過ごせる環境が整っていないのは大きな問題です。防災機能を強化して地域住民が安全に過ごせる環境を創るためにも、空調設備の設置が求められます。

3.学校施設への空調機器の設置が進まない要因

子どもたちを守るためにも、学校や自治体は適切な処置をおこなうことが求められています。しかし、体育館のような学校施設に空調機器の設置が進んでいないのは、費用面や設置工事の時間的な問題があるためです。 
 
設置型の業務用エアコンは、工事費込みの費用相場は30万〜100万円ほどの費用がかかります。しかし体育館のような大型施設になると、通常の業務用エアコンより大型なものや能力が高いものが必要となるため、設置には数千万円の費用がかかってしまいます。また、設置日だけではなく、設置した後のランニングコストも膨大になることが想定されるでしょう。 
 
さらに、広い体育館や柔道場・剣道場のような場所に設置工事をおこなうのは、短時間では終わらないことが分かりきっています。非常に時間を必要とすることから、かんたんに工事を進めることが難しいのです。

4.大型のエアコン設置が難しい場合は移動式エアコンがおすすめ

費用面や設置工事の時間的な問題が立ちはだかっているとしても、これ以上事故を発生させないために子どもたちが安心して学べる環境づくりをしていかなければいけません。 
 
そこでおすすめなのが、「移動式エアコン」の導入です。 
 
移動式エアコンのもっとも大きな特徴は、工事が必要ないことです。本体のプラグをコンセントにつなぐだけで利用できます。配管工事も不要なため、電源さえ準備すればその日から使用可能です。 
 
機種にもよりますが、基本的に業務用で利用されることを想定しているため、高い冷房能力・暖房能力を備えているものがほとんどです。可動式なのでとくに冷やしたい・暖めたいエリアの近くに移動させて使うことで、快適な温度を保つ一定のエリアを作り出すことができます。 
 
また、移動式エアコンは、冷房機能のほか、暖房、除湿の機能を搭載していることが多いです。空気の流れが悪い場所や梅雨のようなジメジメした環境を改善したい場合も、除湿機能を備えているものを選ぶことで、空気を除湿して汗を乾燥させて体感温度を下げることができるでしょう。

5.学校の快適な環境づくりは「ヒエスポ」におまかせ

「学校に簡単に導入できる移動式エアコンが欲しい」 
「効率よく涼しくできる空調設備を取り入れたい」 
 
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。ヒエスポは、広い空間でも活用できる性能の高さから多くのお客様に活用されています。深刻な暑さへの対策や急な空調設備の故障などに対応できることから、最近では企業や自治体でも取り入れられていることが増えてきました。 
 
◾️ヒエスポの強み 
工事不要:100Vコンセントに差すだけで稼働。老朽電源にも対応。 
大風量直進送風:最大20m先まで届くため体育館ステージでも強力冷却。 
除湿モード:湿度を効率的に下げ、体感温度を3〜4℃低減。 
レンタル・リース対応:夏季や行事のみの短期導入が可能。 
移動性の高さ:キャスター付きで女性教職員でも簡単に移動可能。 

お客様に合わせたさまざまな機種を、販売からレンタル・リースまで幅広く対応しています。ぜひ、信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。 

6.まとめ

体育館や武道場のような学校施設では、まだ十分に空調機器の設置が進んでおらず、小中学校で18.9%、高等学校で14.0%と設置率が低くなっています。 
 
子どもたちを守るためにも、学校や自治体は迅速な対応おこなうことが求められています。熱中症のような事故を起こさないためにも、学校施設の暑さ対策は万全にしておきましょう。 
 
もし「より効果的な冷房機器を導入したい」「体育館や武道場の冷却対策に悩んでいる」といった課題をお持ちであれば、ぜひ一度、学校施設への導入実績も豊富な信越空調にご相談ください。専門スタッフが各学校の状況に合わせた最適なソリューションをご提案いたします。