局所空調とは?工場や倉庫に快適な環境をもたらす空調方法を解説
夏の暑い季節になると、エアコンをフル稼働しても工場内・倉庫内がなかなか冷えず、従業員の作業効率や安全性に不安を感じることはありませんか?
広すぎる空間や熱源のある場所、作業者が密集する場所などでは、全体的な空調だけでは暑さを解消することは難しいものです。
そこでおすすめしたいのが「局所空調」です。広い空間全体を冷やしたり暖めたりするのではなく、局所的に空調をおこなうことで無駄なエネルギー消費を抑え、必要な場所に集中的に快適性を提供します。
本記事では、局所空調の概要やメリットなどについて解説します。企業・工場が局所空調をおこなう方法についても紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
1.局所空調とは?
局所空調とは、特定の場所のみを対象とした空調方式です。空間全体を冷暖房するのではなく、必要な箇所にピンポイントで空調をかけることで無駄なエネルギー消費を抑え、必要な場所に集中的に快適性を提供します。
作業に従事している従業員の周辺のみや、暑くなりやすい場所のみなど、工場や倉庫の状況・構造に合わせて空調をおこなえるのでとても利便性が高いです。
1.1 従来の全体空調ではコストがかかりすぎる
多くの工場や倉庫で採用されている「全体空調」は、局所空調とは違って空間全体を均一に冷やしたり温めたりする空調方式です。しかし、工場のようなかなり広い空間や熱源のある場所においては、全体空調は非効率になってしまうおそれがあります。
工場や倉庫では、実際に人が作業しているエリアは限られているにもかかわらず、全体空調では使用していないスペースや、冷房・暖房が不要なエリアまで一律に空調してしまいます。必要のない場所に空調をおこなってしまうことで、無駄なコストをかけてしまう原因となっているのです。
また、広い空間全体をカバーする高性能な全体空調システムを導入するには、大規模な工事と高額な費用が必要となります。日々の稼働においても、広い空間を一定温度に保ち続けるためのエネルギー消費は膨大です。
近年では、原材料やエネルギーなどさまざまなものの価格が高騰していますが、電気代もその例外ではありません。電力を多く必要とする製造業において、従来の全体空調はコストがかかりすぎるといえるでしょう。
2.局所空調の4つのメリット
全体空調は、多大なコストの発生、膨大なエネルギーの消費が必要とされます。安定的な経営を進めていくためにも、企業はできる限りコストを抑えながら、工場・倉庫の環境を整えていきたいはずです。
そこでおすすめしたいのが「局所空調」です。局所空調を取り入れることで、以下のメリットがもたらされます。
・ランニングコストの削減
・導入コストの抑制
・消費エネルギーの低減
・設置の柔軟性が高い
それぞれ詳しく解説します。
2.1 ランニングコストの削減
先ほども触れましたが、全体空調では広い空間を一定温度に保ち続けるためのエネルギー消費は膨大となります。また、全体空調では使用していないスペースや、冷房・暖房が不要なエリアまで一律に空調してしまうため、無駄なランニングコストが発生してしまうのです。
局所空調を取り入れると、必要な箇所にピンポイントで空調をかけることができるので、無駄なエネルギー消費を抑えることが可能です。結果として、電気代などのランニングコストを削減でき、企業の経営にもよい影響を与えるでしょう。
2.2 導入コストの抑制
局所空調は、空調機器の導入コスト抑制にもつながります。
工場のような広い空間や熱源のある場所などを、快適な環境にするための全体空調システムを導入するには、高額な費用が必要となります。工場の広さや形状、天井高などによって費用は変動しますが、場合によっては100万円程度の導入コストがかかってしまうこともあります。
局所空調であれば、必要な箇所のみに空調機器を設置するため、設備投資を最小限に抑えられます。工場や倉庫の状況を考慮して、必要な分だけ導入が可能となります。
2.3 消費エネルギーの低減
局所空調は空間全体を空調するのではなく、作業員がいる場所や暑くなりやすい場所にのみ空調をおこなうため、空調範囲が限定されます。そのため、広い空間全体を冷暖房する際に発生する消費エネルギーの低減が見込めます。
先ほども触れたように、消費エネルギーの低減はコストの削減にもつながりますし、企業の環境への配慮を示すことが可能となります。
近年、改正した省エネ法に代表されるエネルギー効率や排出基準などの法的規則が厳格化されました。とくに最近では、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させる「カーボンニュートラル」への取り組みを政府が推進しています。
これだけ国全体で省エネ対策に取り組もうとしている昨今なので、環境に配慮した行動をとることで企業のイメージアップになるでしょうエネルギー消費量の削減を進めることで、社会的信頼性の向上につながります。
2.4 設置の柔軟性が高い
局所空調をおこなう空調機器は、キャスターなどで移動可能なものがほとんどです。そのため、設置の柔軟性が高くなっています。
全体空調をおこなう空調機器だと、天井埋め込み型や天井吊り型のような、一度設置すると基本定められた場所からは動かせないケースがほとんどです。
しかし、局所空調をおこなう空調機器だと、作業レイアウトの変更や増設などにも対応しやすく、必要な場所に容易に追加設置が可能です。また、レイアウト変更などで空調が必要な場所が変わった場合でも、比較的容易に移設できます。
3.工場や倉庫で局所空調をおこなうには?
工場・倉庫の環境を整えるために局所空調はとても効果的ですが、「局所空調をおこなうためにはどんな機器がいいの?」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
工場や倉庫の局所空調でおすすめなのが、「移動式エアコン」です。
移動式エアコンは工事が不要で、本体のプラグをコンセントにつなぐだけでその日から使用することが可能です。一般的にキャスターで自由に移動できるタイプのため、とくに冷やしたい・暖めたい場所の近くに設置でき、特定のスペースに風を集中させることで無駄なく効率のよい稼働を実現できます。
機種にもよりますが、移動式エアコンは業務用で利用されることを想定しているため、高い能力を備えているものが多いです。さまざまなサイズ・冷房・暖房能力を備えているものがあるため、工場や倉庫の大きさ・構造を考慮したうえで、最適なものを設置するのがおすすめです。
4.工場の局所空調には「ヒエスポ」がおすすめ
「性能の高い移動式エアコンが欲しい」
「効果的に局所空調できる空調設備を取り入れたい」
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。ヒエスポは、工場のように天井が高く、空間が広い現場でも活躍するよう設計されています。直進性のある大風量の風を吹くので、とくに冷やしたい場所の近くで稼働させることで、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることが可能です。
一番小さいサイズで2.8kW、一番大きいサイズで14.0kwの能力を備えており、環境にあわせて幅広い能力から選ぶことが可能です。
お客様に合わせたさまざまな機種を、販売からレンタル・リースまで幅広く対応しています。移動式エアコンの使用を検討したい方は、ぜひ一度信越空調にご相談ください。
5.まとめ
本記事では、局所空調の概要やメリットなどについて解説しました。
局所空調は、特定の場所のみを対象とした空調方式です。空間全体を冷暖房するのではなく、必要な箇所にピンポイントで空調をかけることで無駄なエネルギー消費を抑え、効果的に空調をおこなうことができます。
従業員の安全を守りながら、工場の生産性を向上するためにも、企業側の対策はとても重要なものになります。熱中症のような事故・労災を起こさないためにも、工場の暑さ対策は万全にしておきましょう。
もし「効果的に局所空調できる空調設備を取り入れたい」とお考えの方は、ぜひ一度信越空調にご相談ください。
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