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移動式エアコンで体育館の暑さ対策を!体育館におすすめの4つの理由

近年、地球温暖化の影響で毎年暑さが増しています。小学校や中学校では猛暑によるさまざまな問題が発生しており、特に問題が発生しやすいのが「体育館」です。体育の授業や部活をおこなう体育館は、子どもたちの熱中症が発生しやすい環境となっています。学校や自治体は子どもたちを守るためにも迅速な対応をおこなわなければいけません。 

とはいっても、小学校や中学校の体育館に大型の空調設備を設置するのは多大なコストがかかります。そんな際におすすめなのが「移動式エアコン」です。可動式ながら高い冷房能力を備えているので、高温多湿になりやすい体育館に設置することで快適な環境を作り出せます。 

本記事では、学校の体育館が暑くなりやすい原因や発生する問題、移動式エアコンが体育館におすすめの理由について解説します。 

1.体育館が暑くなる原因

深刻な暑さの発生、熱中症が引き起こされる危険な環境になりやすい学校の体育館ですが、なぜ体育館は暑くなりやすいのでしょうか?原因としては以下の4つが考えられます。 

・基本的に身体を動かしている場所 
・輻射熱により天井が温められる 
・風通しは良いが、設計では一般空調設備導入を想定していない
・窓ガラスで光が取り込みやすくなっている 

それぞれ詳しく解説します。

1.1 基本的に身体を動かしている場所

学校の体育館は体育の授業や部活などで利用され、基本的に身体を動かす場所です。

また、生徒は複数人いることがほとんどで、その複数人が身体を動かして体温が上昇します。ただでさえ気温の高い場所に、体温の高い人間が多数いることでその場所の気温がさらに上昇します。

気温が高くなればなるほど熱中症のリスクも高くなってしまうでしょう。

1.2 輻射熱により天井が温められる

体育館の天井部分は日光を一日中浴びており、輻射熱(ふくしゃねつ)の影響をもっとも受けています。輻射熱とは、遠赤外線の熱線によって直接伝わる熱のことで、太陽や機械(焼成炉など)から放出される熱は輻射熱になります。風などの影響を受けず、人体を芯から温める熱です。 

この輻射熱に暖められた天井から体育館内に熱が放射され、体育館内の気温が大きく上昇する仕組みとなっています。そのため、体育館の温度はみるみる上昇していくのです。 

1.3 風通しは良いが、設計では一般空調設備導入を想定していない

体育館はシャトルドア(両サイドにあるスライド扉)や地窓を開放することにより風通しが良く、また天井付近に設けられた有圧扇によっても換気は十分におこなえます。

しかし、それは『高温多湿の外気が体育館内へ大量に流入する』ということでもあります。空調設備のない体育館は屋外と同じなのです。そのため、室内の気温は非常に高くなります。

1.4 窓ガラスで光が取り込みやすくなっている

体育館は壁面には窓がないですが、上部には広い窓ガラスが設置されていることが多いです。体育館はスポーツをする場所なので天井が高くなっています。そのため、天井の照明だけでは明るさが足りず、光を取り込むための広い窓ガラスが設置されています。

窓ガラスから明るい光が取り込められるのはよいことですが、その分太陽光の熱も取り込んでしまうので気温は上昇しやすくなってしまいます。この窓ガラスは安全のために開けられないケースも多く、気温や湿度がみるみる上昇してしまいます。

2.体育館の深刻な暑さに対処しなければ危険

体育館は非常に深刻な暑さになりやすい場所ですが、学校や自治体は子どもたちを守るためにも迅速な対応をおこなわなければいけません。深刻な暑さは熱中症の問題を引き起こすためです。 

子どもは汗をかく能力が未発達のため、皮膚の血流量を増加させ、身体の表面から周囲に熱を逃がすことで体温を調節しています。そのため環境の影響を受けやすく、身体が熱しやすかったり、冷めやすかったりといった特徴があります。深刻な暑さのなかでは、熱しやすい子どもの深部体温は大人よりも大きく上昇し、熱中症のリスクが高くなってしまうのです。

また、熱中症は温度だけでなく湿度の高さによって引き起こされることも多いです。実際、湿度が65%を超えると熱中症の危険性が高まります。 学校や自治体は子どもたちの命を守るためにも、熱中症の対策にしっかりと向き合う必要があるでしょう。 

2.1 学校の体育館にはまだまだエアコンが設置されていない

子どもたちの命を守るためにも体育館の深刻な暑さに対処する必要がありますが、実は学校の体育館にはまだまだエアコンが設置されていません。 

文部科学省が令和6年9月に発表した公立学校施設の空調(冷房)設備設置状況についてでは、小中学校の体育館は18.9%、高等学校の体育館は14.0%との設置率です。 

小中学校の普通教室では99.1%、高等学校の普通教室では99.4%の空調設備設置率となっており、ほとんどの公立学校の普通教室では空調設備の導入が進められているということです。 
 
なぜこれほどまでに体育館のような学校施設に空調機器の設置が進んでいないかというと、費用面の問題があるためと考えられます。 
 
設置型の業務用エアコンは、工事費込みの費用相場は30万〜100万円ほどの費用がかかります。しかし体育館のような大型施設になると、通常の業務用エアコンより大型なものや能力が高いものが必要となるため、設置には数千万円の費用がかかってしまいます。また、設置費だけではなく、設置した後のランニングコストも膨大になることが想定されるでしょう。

2.2 災害発生時の避難所としても環境を整えおく必要がある

費用面での大きな課題がありますが、子どもたちを守る以外にも体育館に空調設備を整えておかなければいけない理由はほかにもあります。 
 
体育館は災害発生時の避難所として地域に指定されていることがあります。体育館は比較的広い空間を提供できるため多くの避難者を収容でき、トイレや水道などの基本的な設備も整っている場合が多いので、避難生活をある程度問題なく過ごすための基盤が整っています。  
  
災害時に自宅以外で過ごせる場所があるのはありがたいことですが、夏の時期に避難所で過ごすとなると、厳しい暑さのなかで生活しなければいけません。ただでさえ災害によって身体的・精神的な疲れを感じているのに、厳しい暑さを感じることでさらに体調不良をおこしてしまうかもしれません。  
  
住民たちが安心して過ごせる場所として避難所を設けているのに、安心して過ごせる環境が整っていないのは大きな問題です。防災機能を強化して地域住民が安全に過ごせる環境を創るためにも、空調設備の設置が求められています。

3.移動式エアコンが体育館におすすめの3つの理由

体育館にはしっかりと暑さの対策をおこなう必要がありますが、大型の空調設備を設置するのは多大なコストがかかります。そんな際におすすめなのが「移動式エアコン」です。

深刻な暑さへの対策や急な空調設備の故障などに対応できることから、最近では企業や自治体でも取り入れられていることが多くなってきました。ここからは、移動式エアコンが体育館におすすめの理由について解説します。

3.1 工事不要ですぐに設置できる

業務用エアコンだと、電源工事や配管工事など設置だけではなくいろんな工事が必要となり、1台につき6〜8時間ほど時間を必要とします。移動式エアコンは工事が必要ありません。

そのため、本体のプラグをコンセントにつなぐだけで利用できます。配管工事も不要なため電源さえ準備すればその日から使用でき、体育館への導入も手軽におこなえます。

3.2 必要なところだけを効率よく冷やせる

移動式エアコンは、直進性のあるパワフルな風がスムーズに遠くまで届きます。そのため、必要なところだけを効率よく冷やせるのです。 

特に冷やしたい場所の近くで稼働させることで、快適な温度を保つ一定のエリアを作ることができます。もちろん距離が遠すぎると効果は弱くなってしまいますが、特定のエリアをメインに稼働させることで、効率よく冷やすことができるでしょう。

子どもたちが活動する場所にあわせて稼働するのもよいですし、休憩のエリアを作ってその近くで稼働するのもおすすめです。 

3.3 除湿も可能

移動式エアコンは乾いた風が吹くため、冷房と一緒に除湿が可能です。温度が同じでも湿度によって体感温度は変化し、湿度が10%高いと体感温度は1℃高くなるといわれています。 

移動式エアコンを使えば、空気の流れが悪い体育館のような場所でも、空気を除湿して汗を乾燥させられます。汗は蒸発するときに身体から熱を奪い、体温を下げる働きをしてくれるので、除湿をすることで体感温度を効率的に下げられるでしょう。 

4.暑い体育館には「ヒエスポ」がおすすめ

「体育館を涼しくしたい」 
「子どもたちの安全のために空調設備を取り入れたい」 
 
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。ヒエスポは、さまざまな場所で活用できる性能の高さから多くの方に利用されています。深刻な暑さへの対策や急な空調設備の故障などに対応できることから、最近では企業や自治体でも取り入れられていることが増えてきました。 
 
直進性のある大風量の風が遠くまで届くようになっており、特に冷やしたいエリアの近くに置くことで効率よく冷房ができます。一番小さいサイズで2.8kW、一番大きいサイズで14.0kwの冷房能力を備えており、体育館の大きさや環境にあわせて幅広い冷房能力から選ぶことが可能です。 
 
また、冷房を使いながら空間を除湿可能なため、乾いた冷気を浴びながら汗を乾燥させることで体感温度をグッと下げることができます。 
ぜひ、信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。 

5.ヒエスポの学校・体育館への導入事例

5.1 習志野市立習志野高等学校様|空調設備が無い体育館にヒエスポを複数台導入

導入機器  
MAC363 4台 


習志野市立習志野高等学校様は、千葉県習志野市にある学校です。

習志野市立習志野高等学校様の体育館には空調設備が整っておらず、部活動や体育の授業において熱中症が心配される環境となっていました。

そんな時にヒエスポを導入していただき、涼しい風にあたって熱中症を防止しながら、生徒たちが部活動などに集中できる環境を作り出すことができました。

体育館には100Vの電源しかなかったため、小型のヒエスポを複数台ご提案させていただきました。利用する環境によって、適した機種を選べるのもヒエスポの強みです。

5.2 東京都立大学様|剣道場での多目的利用で導入

導入機器  
MAC801 1台/地窓用排熱ダクト(特注品) 1台


東京都立大学様は、東京都八王子市や日野市などにキャンパスを構える学校です。剣道場(約200㎡)での多目的利用で、熱中症対策としてヒエスポを導入していただきました。

従来は大型扇風機や冷風機を使用していたようですが、「温度は下がっても湿度が下がらない」「運転音が大きくてうるさい」などの問題が発生していました。しかし、ヒエスポを導入することで、除湿問題&運転音問題は一気に解消できたとお喜びの声をいただきました。

ヒエスポは冷房を使いながら空間を除湿可能なため、乾いた冷気を浴びながら汗を乾燥させることで体感温度をグッと下げることができます。湿度を下げることは熱中症の予防にも最適です。

6.移動式エアコンを活用して快適な環境を!

本記事では、学校の体育館が暑くなりやすい原因や発生する問題、移動式エアコンが体育館におすすめの理由について解説しました。

体育館は非常に深刻な暑さになりやすい場所ですが、学校や自治体は子どもたちを守るためにも迅速な対応をおこなわなければいけません。深刻な暑さは熱中症の問題を引き起こします。 
 
移動式エアコンであれば、工事不要でスポット的に冷やす(冬場であれば温める)ことができるので、体育館のような大きな空間にはおすすめの空調となっています。「体育館を効率よく涼しくしたい」とお考えの方は、ぜひ一度ヒエスポを検討なさってみてください。