業務用電気ヒーターとは?種類や利用時の注意点を解説
冬場に暖かく快適に過ごすために、私たちはさまざまな暖房器具を使用しています。そんな暖房器具のひとつとして、業務用電気ヒーターを使っている企業や工場も多いのではないでしょうか?
灯油などの燃料を使わずに電気で利用できるため安全で、空気を汚さず使えることからさまざまな場所で活躍しています。また、複数の種類があるため利用場所の環境や構造、目的にあわせて選んで使用することが可能です。
本記事では、業務用電気ヒーターの概要や種類、利点や注意点などについて解説します。
1.業務用電気ヒーターとは?
電気ヒーターとは、電気から熱を作り出す器具の総称です。よく似たものに『ストーブ』がありますが、ストーブは灯油のような燃料を燃やした熱で部屋を温めるもので、ヒーターは放熱や温風で暖めるものなので仕組みが違っています。電気から熱を作り出すため、空気を汚さずクリーンで安全な暖房器具として、企業や工場などで活躍しています。
業務用電気ヒーターと一口に言っても、以下のようにさまざまな種類があります。
・ハロゲンヒーター
・シーズヒーター
・カーボンヒーター
・グラファイトヒーター
・オイルヒーター
・セラミックヒーター
それぞれ熱を発生させる仕組みは異なりますが、いずれも電気から熱を作り出していることから電気ヒーターの一種といえます。それぞれ特徴があるので、利用場所の環境や構造、目的にあわせて選んで使用するのがよいでしょう。
2.業務用電気ヒーターの種類
業務用電気ヒーターで主に利用される種類には以下のようなものがあります。
・ハロゲンヒーター
・シーズヒーター
・カーボンヒーター
・グラファイトヒーター
・オイルヒーター
・セラミックヒーター
それぞれ詳しく解説します。
2.1 ハロゲンヒーター
ハロゲンヒーターは、ハロゲンランプから放射される赤外線を利用して暖を取る暖房機器です。
ハロゲンランプとは強力な熱と光を放つものです。本体内のハロゲンランプが加熱されることで遠赤外線が放出され、輻射熱(ふくしゃねつ)によって暖を取る仕組みとなっています。輻射熱とは、遠赤外線の熱線によって直接伝わる熱のことで、風などの影響を受けず、人体を芯から温めることができます。
ただし遠赤外線があたる箇所が暖かくなる仕組みなので、エアコンのように部屋全体を暖めるのには向きません。しかし、定めたエリアのみを効果的に暖める場合や、他の器具と併用したりするのには向いているでしょう。
2.2 シーズヒーター
シーズヒーターは、発熱体であるニクロム線を金属パイプで包んだ暖房機器です。
少し難しい仕組みですが、シーズヒーターのニクロム線と金属パイプとの隙間には、マグネシアと呼ばれる絶縁粉末が充填されているため絶縁状態になっています。その状態で金属パイプの両側の端子部分に電気を流すとニクロム線が発熱し、そこから金属パイプに熱が伝わるようになるのです。マグネシアがあることで金属パイプには電気は流れず感電することはありません。
流れた電気はすべて熱に変換されているため、遠赤外線の放出量が抜群です。しかし、他の電気ヒーターに比べて少し立ち上がりが遅く、機器の価格も高い傾向にあります。
2.3 カーボンヒーター
カーボンヒーターの「カーボン」とは炭素を指し、炭素繊維に電気を流して暖める暖房機器です。近年、手軽に使える機器として人気があります。
炭素繊維は電気抵抗が高く、電流を流すととても高温になります。また、炭素は温度が上がるスピードも早く、スイッチを入れるとすぐに暖かさを感じられるのがカーボンヒーターの大きな魅力です。
ただし、カーボンヒーターの暖房能力は比較的低いため、個人のスポット暖房として適しています。工場の休憩場所や、個人で作業するスペースのための暖房器具として利用するのがよいでしょう。
2.4 グラファイトヒーター
グラファイトヒーターの「グラファイト」は黒鉛を指し、黒鉛を発熱体として使用した暖房機器です。黒鉛とは炭素の仲間で、ダイヤモンドや石炭と同様に天然に産出する結晶質炭素の一種です。ヒーターに利用するとカーボンヒーターよりも赤外線の照射量が多く、熱の伝導率が高いので立ち上がりが早く温まりやすいのが特徴です。
ハロゲンヒーターやカーボンヒーターに比べて価格が高めですが、その速暖性から注目されている暖房機器です。
2.5 オイルヒーター
オイルヒーターは、電気でオイルを温めて放熱することで暖める暖房機器です。本体のなかに熱伝導率の高いオイルが密封されており、電気を使ってオイルを温め、放熱する仕組みとなっています。オイル自体は密封されているため、石油ストーブのようにオイルを補充したり交換したりする手間は必要ありません。また、難燃性なので火災の危険性もありません。
オイルはじっくりと温められますので、高温になりにくいです。火傷のリスクが低いのは安心できるポイントですが、熱効率が悪いため暖まるまでかなりの時間を要することがあります。また、利用中はずっと電気代がかかることになるので、他のヒーターに比べて電気代が高くなってしまうおそれがあるでしょう。
2.6 セラミックヒーター
セラミックヒーターとは、耐熱性の高いセラミックで覆われた電熱線を電気で加熱して、暖房や加熱をおこなう暖房機器です。基本的にファンがついているものがほとんどで、電気を使って発生した熱をファンで送り出すようになっています。
電源を入れた直後からすぐに遠赤外線の熱が放射されるため、短時間で周囲を暖めることができます。電熱線とファンというシンプルな構造のため、軽量かつコンパクトで持ち運びがしやすく、設置場所を自在に変えられることもメリットといえるでしょう。ただし、広い部屋を全体的に暖めるのには不向きな点はデメリットといえます。
3.業務用電気ヒーター利用時の注意点
さまざまな種類があり、それぞれ熱を発生させる仕組みも異なる業務用電気ヒーターですが、利用時には注意するポイントもあります。
業務用電気ヒーターを利用する際には、暖める場所・エリアを定めることが重要です。広い部屋を全体的に暖めるのには能力が足らず、なかなか暖まらない原因となりかねません。なかなか暖まらないことからパワーを強くして長時間稼働させていると、電気代が高くなる原因にもなります。
そのためおすすめの利用方法としては、暖める場所・エリアを定めて稼働させる方法です。個人で作業するスペースや、人が集まりやすいエリアに絞って稼働させることで、効果的に暖めることが可能となります。
4.工場の暖房には信越空調の「ヒエスポ」がおすすめ
「寒い冬を乗り越えるための暖房設備が欲しい」
そうお考えのあなたは、信越空調の「ヒエスポ」がおすすめです。
業務用電気ヒーターは、ガスや灯油といった燃料を使用しないため、室内の空気を汚すことがなく安全性も高いという特徴があります。しかし、その分パワーは少し不足していることが多く、なかなか暖まらないことも多いのです。
しかし、そんなときは「ヒエスポ」の出番です。直進性のある大風量の風を吹くので、足元のような低い場所に風を送ることが可能です。「ヒエスポ」のパワフルな風であれば効率的に暖められるでしょう。
(ただし、使用環境や使用方法によってはなかなか効果が感じにくいおそれがあります。事前に詳細の打ち合わせが必要となりますので、まずはお気軽にご相談ください。)
一番小さいサイズで2.8kW、一番大きいサイズで14.0kwの能力を備えており、環境にあわせて幅広い能力から選ぶことが可能です。ぜひ、信越空調の「ヒエスポ」をご検討ください。
5.まとめ
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