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【製造業向け】熱中症は労災になる?認定条件と工場や倉庫でできる予防対策を解説

「工場で作業員が熱中症になった場合は労災として認められる?」 
「工場や倉庫の熱中症対策は具体的に何をすればいい?」 
 
製造業の経営者や現場責任者として、夏季の熱中症対策に頭を悩ませている方も多いですよね。 
 
厚生労働省の調査によると、2025年の職場における熱中症による死傷者数は1,681人に上り、そのうち建設業と製造業が約40%を占めています。

熱中症が労災として認められるには、「業務起因性」と「業務遂行性」という2つの条件を満たすことが必要です。

認定要件
内容
業務起因性
高温多湿な作業環境が原因で発症したこと
業務遂行性
会社の管理下で作業中に発症したこと

これらの条件を満たし、医学的診断要件も満たせば、労災保険から療養補償や休業補償などの給付を受けられます。 
 
また、企業は、労災認定や法的義務を理解した上で、実際に職場でどのような予防対策を講じるべきかを把握することが重要です。従業員が問題なく働ける環境づくりや、空調機器の導入などをおこなって、十分な熱中症の予防を進めましょう。 
 
本記事では、熱中症が労災として認められる際の認定基準や、労災申請の手続きと流れについて解説します。工場・倉庫で実施すべき熱中症予防対策についても解説するので、製造業の経営者様や工場・倉庫の現場担当者様は、ぜひ参考にしてくださいね。

1.工場や倉庫での熱中症の発生リスク

熱中症は、高温多湿な環境下で体温調節機能が正常に働かなくなり、体内に熱がこもってしまう状態を指します。 
 
工場や倉庫のような閉鎖的で通気性の悪い環境では、とくに発症リスクが高いです。厚生労働省の調査によると、2025年の職場における熱中症による死傷者数は1,681人に上り、そのうち建設業と製造業が約40%を占めています。 
 
工場や倉庫で熱中症が発生しやすい理由は、作業環境の特性にあります。 
 
密閉された空間では熱気がこもりやすく、機械設備から発生する熱や直射日光の影響で、室温が外気温よりも高くなるケースが少なくありません。 
 
さらに、重量物の運搬や長時間の立ち作業など、身体的負荷の高い作業が多いことも要因です。 
 
高温多湿な環境に加えて激しい身体活動を伴うと、体温が急激に上昇し、熱中症を発症するリスクが高まります。 
 
また、ペースを保つために休憩を取りにくい状況や、水分補給のタイミングを逃してしまうことも、発症につながる要因となっています。

2.熱中症は労災として認められる?

業務中に発症した熱中症が労災として認められるには、「業務遂行性」と「業務起因性」という2つの要件を満たす必要があります。 
 
業務遂行性とは、使用者の支配下にある状態でケガや病気の原因が発生したと認められることです。作業中はもちろん、事業所内での休憩中やトイレに行っている間に発症した場合も、業務遂行性が認められる可能性があります。 
 
業務起因性とは、業務が原因でケガや病気にかかった事実があると認められることです。熱中症の場合、高温多湿な作業環境での労働が原因で体温調節機能が追いつかず、発症したと判断されれば、業務起因性が認められます。 
 
これら2つの要件を満たすかどうかは、次に解説する「一般的認定要件」と「医学的診断要件」に従って総合的に判断されます。

2.1 認定基準①一般的認定要件

一般的認定要件は、熱中症に限らず労災全般に共通する業務起因性の認定要件です。 
 
以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。 
 
■一般的認定要件 
・業務上の突発的な原因、またはその発生状態を時間的・場所的に明確にできる原因が存在すること 
・原因の性質や強度、身体に作用した部位、発症までの時間的間隔などから、原因と疾病との間に因果関係が認められること 
・業務に起因しない他の原因により、発病または増悪したものでないこと 

 
例えば、午前中から高温の工場内で作業を続け、午後に熱中症の症状が現れた場合、作業環境と発症の因果関係が明確であるため、一般的認定要件を満たす可能性が高くなります。

2.2 認定基準②医学的診断要件

医学的診断要件は、発症した症状が医学的に熱中症であると診断するための要件です。 
 
以下の3つの観点から総合的に判断されます。 
 
■医学的診断要件 
・作業条件および温湿度条件などの把握 
・一般症状の視診(けいれん、意識障害等)や体温の測定 
・作業中に発生した頭蓋内出血、脳貧血、てんかんなどによる意識障害との鑑別診断

 
作業現場のWBGT値(暑さ指数)や気温・湿度のデータ、作業時間や作業内容の記録が重要な判断材料となります。 
 
また、医師による診断で熱中症の症状が確認され、他の疾患との鑑別診断を経て熱中症と確定診断されることが必要です。 
 
そのため、熱中症が疑われる場合は、すぐに医療機関を受診し、適切な診断を受けることが労災認定の前提となります。

2.3 熱中症が労災として認められないケース

業務中に熱中症を発症しても、すべてのケースで労災認定されるわけではありません。 
 
労働と熱中症の発症との間に明確な因果関係が認められない場合は、労災として認められません。 
 
たとえば、適切な休憩時間が確保されており、水分補給も十分にできる環境であったにもかかわらず、労働者が自己判断で水分を取らなかった場合などです。 
 
また、熱中症の発症が労働以外の要因による場合も認められません。 
 
持病の悪化や、業務とは無関係な私的行為中に発症した場合、休業中に発症した場合などが該当します。 
 
ただし、持病があっても業務が発症の主な原因と判断されれば、労災認定される可能性はあります。

3.熱中症による労災申請の手続きと流れ

実際に職場で熱中症が発生した場合、速やかに労災申請の手続きをおこなう必要があります。 
 
熱中症による労災申請の手続きと流れは以下の通りです。

手順
内容
①従業員からの報告と初期対応
企業側は、熱中症の報告を受けたら速やかに作業を中止させ、涼しい場所へ移動させて身体を冷やすなどの応急処置を実施する 
 
初期対応の遅れが重症化につながるため、現場の全員が熱中症の初期症状と対処法を理解しておくことが重要
②医療機関の受診
熱中症の症状が現れたら、速やかに医療機関を受診(労災保険指定医療機関を受診すれば、窓口での自己負担なく診察を受けられる) 
 
受診の際は、必ず「労災保険を使用する」旨を医療機関に伝える
③労働基準監督署への申請
療養補償給付の場合、労災保険指定医療機関で治療を受けるときは「療養補償給付たる療養の給付請求書(様式第5号)」を医療機関に提出 
 
休業補償給付を受ける場合は「休業補償給付支給請求書(様式第8号)」を、所轄の労働基準監督署に提出 
 
労働基準監督署は提出された書類をもとに調査をおこない、労災認定の可否を判断

熱中症が労災として認定されると、療養補償給付や休業補償給付などの給付を受けられます。

4.工場・倉庫で実施すべき熱中症予防対策

労災認定や法的義務を理解した上で、実際に職場でどのような予防対策を講じるべきかを把握することが重要です。 
 
ここでは、工場や倉庫で実施すべき具体的な熱中症予防対策を解説します。

4.1 対策①WBGT値の測定と管理

WBGT値(暑さ指数)とは、気温、湿度、輻射熱の3つの要素を総合的に評価した、熱中症予防のための指標です。 
 
企業は作業場所にWBGT計を設置し、継続的にWBGT値を測定・記録する必要があります。 
 
WBGT値が28度以上になった場合は、作業時間の短縮や休憩時間の延長、作業の中止などの対応が求められます。 
 
測定したWBGT値は作業場に掲示し、労働者全員が現在の危険度を把握できるようにすることが効果的です。

4.2 対策②作業時間・作業体制の見直し

高温多湿な環境では、作業時間を短縮し、十分な休憩時間を確保することが重要です。 
 
とくに気温が高くなる11時から15時の時間帯は、可能な限り作業を避けるか、短時間で終わらせるようにしましょう。 
 
複数人で作業する場合は、互いに声をかけ合い、体調の変化に早期に気付ける環境を作ることも大切です。

4.3 対策③水分・塩分補給の徹底

熱中症予防には、こまめな水分・塩分の補給が不可欠です。 
 
のどが渇いたと感じる前に水分を摂取することが重要で、作業中は20分から30分ごとにコップ1杯程度の水分を取るよう促します。 
 
水分だけでなく、汗とともに失われる塩分も補給する必要があるため、スポーツドリンクや塩飴などを用意しておくとよいでしょう。

5.根本的な熱中症対策には作業環境の改善が不可欠

これまで解説してきた対策は、いずれも重要なものですが、高温多湿な工場や倉庫では、それだけでは限界があります。 
 
とはいえ、工場や倉庫に一般的な業務用エアコンを設置する場合、大規模な配管工事が必要になります。 
 
天井や壁に穴を開けて配管を通す工事は、時間もコストもかかり、すぐに導入できないケースが少なくありません。 
 
また、工場や倉庫のような広い空間では、大型のエアコンを設置しなければ十分な冷房効果が得られないため、初期費用が高額になります。 
 
こうした理由から、多くの企業が工場や倉庫の冷房化に踏み切れず、扇風機や休憩時間の確保といった限定的な対策にとどまっているのが現状です。 
 
そこでおすすめなのが「移動式エアコン」です。 
 
移動式エアコンは、配管工事が不要で、電源さえ確保できれば届いたその日から使用できます。 
 
キャスター付きで移動が可能なため、必要な場所に柔軟に配置でき、作業内容や季節に応じて設置場所を変えられるのが大きなメリットです。 
 
また、大規模な工事が不要なため、初期費用を抑えられ、短期間で導入できます。 
 
とくに、工場や倉庫のような広い空間で効果的に冷房するには、業務用の強力な冷房能力を持つ移動式エアコンが適しています。

6.移動式エアコンの導入なら信越空調の「ヒエスポ」

工場や倉庫の熱中症対策には、移動式エアコン「ヒエスポ」が最適です。 
 
ヒエスポは、配管工事が不要で電源さえあれば設置できるため、導入のハードルが低く、すぐに使い始められます。 
 
業界No.1の風量を誇り、大空間でも強力な冷房効果を発揮するため、工場や倉庫のような広い作業場所でも十分に冷やすことができます。 
 
他社のスポットエアコンと比較しても、ヒエスポは冷房到達距離が圧倒的に長く、遠くまで冷風が届くのが特徴です。 
 
■ヒエスポの特徴 
・配管工事不要で電源接続だけで即日使用可能 
・業務用としてパワフルな冷房能力(2.8kW~14.0kW) 
・冷暖房兼用で年間活用できる 
・キャスター付きで移動が容易 
・堅牢なアルミ製筐体で耐久性が高い 
・購入・レンタル・リースから選べる 

 
ヒエスポを導入すれば、「作業場所が涼しくなり、従業員が快適に働けるようになった」と実感できますよ!

7.まとめ

熱中症は、業務中に高温多湿な環境で作業することが原因で発症した場合、労災として認められます。 
 
労災認定を受けるには、業務遂行性と業務起因性という2つの要件を満たし、医学的診断要件も満たすことが必要です。 
 
これらの条件を満たし、医学的診断要件も満たせば、労災保険から療養補償や休業補償などの給付を受けられます。 
 
また、企業は、労災認定や法的義務を理解した上で、実際に職場でどのような予防対策を講じるべきかを把握することが重要です。従業員が問題なく働ける環境づくりや、空調機器の導入などをおこなって、十分な熱中症の予防を進めましょう。 
 
大がかりな工事が難しい場合や、特定の作業エリアだけを冷やしたい場合は、配管工事不要の移動式エアコンが現実的な選択肢です。 
 
もし、工場に効果的な空調機器を導入したい方は、ぜひ一度信越空調にご相談ください。